西郷輝彦さんは「騒ぐより語り合うのが好きだった」大村崑、気の合った15歳下の“弟分”を悼む

[ 2022年2月21日 20:13 ]

大村崑

 20日に前立腺がんのため75歳で亡くなった西郷輝彦さんの出世作、フジテレビ系「どてらい男」(大阪・関西テレビ制作)で共演し、その後も兄弟分のような付き合いだったという喜劇俳優の大村崑(90)が21日、本紙の電話取材に応じ、「若すぎるよ。寂しいよ。もっと会って話したかった」と悼んだ。

 「どてらい男」では主役の西郷がいじめられる丁稚(でっち)役で、大村演じる支配人が唯一、作品中で助け船を出してあげる立場だった。その後、大村は演出家との確執から、出兵するという設定で“途中降板”することになったが、それを一番寂しがったのが西郷さんだったという。

 「“崑さん、帰ってきて下さいよ”“ボクが何とかしますから”って。何度も連絡してきましたね」。性格的に非常に気が合った。その後も15歳も年齢が離れていたが、いつしか兄弟分のような間柄に。「彼もボクも騒いだりするよりは語り合うのが好きだったんですよ」といい、西郷さんの座長公演に呼ばれれば2人で食事に繰り出すことも多かったという。

 自身も58歳の時に前立腺の手術を受けたことがあるが、オーストラリアに行く前に西郷さんから電話があった。「やばい治療なんだけど大丈夫。しばらくゆっくりしてくるよ」と語っていたそうだが、日本に帰国した時の報告はなく、それが最後の連絡になってしまった。この日の訃報も予期せぬことだったといい、「若すぎるよね。本当に残念としかいいようがない。寂しいし、もっと会って、いろんなことを話したかったんだ」と残念そうだった。

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2022年2月21日のニュース