「鎌倉殿の13人」米本学仁“規格外”の存在感!乗れる馬も着れる着物も…工藤茂光役「故郷がもう一つ」
「鎌倉殿の13人」米本学仁インタビュー(上)
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米ハリウッドからの“逆輸入俳優”米本学仁(たかと=42)がNHK「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)で大河ドラマ初出演。身長1メートル80&体重180キロの体躯を生かして恰幅の良い武士・工藤茂光(もちみつ)役を好演、存在感を示している。米本に撮影の舞台裏を聞いた。
<※以下、ネタバレ有>
ヒットメーカーの三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。
米本は07年、映画プロデューサーを目指して渡米。ある日、突然スカウトされ、演技経験もないまま忠臣蔵をモチーフとした13年公開の米映画「47RONIN」に出演。いきなりハリウッドデビュー、主演のキアヌ・リーブスとの共演を果たした。園子温監督のハリウッドデビュー作「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」(21年8月公開)にも出演、ニコラス・ケイジと共演した。
米国を拠点に、数多くの映画・ドラマ・CMなどで活躍。19年、フジテレビ「コンフィデンスマンJP 運勢編」、Netflix「全裸監督」「愛なき森で叫べ」と日本作品にも出演し始め、20年夏に行われた映画「総理の夫」(21年9月公開)の撮影を機に、日本に拠点を移し、今回、大河デビューが舞い込んだ。
米本が演じる工藤茂光は、恰幅の良い伊豆在郷武士。北条家とは本拠がご近所とあり、仲が良い。室町時代から明治に至る日本絵画史上最大の画派「狩野派」は工藤茂光の子孫。
初登場は第3回(1月23日)、北条宗時(片岡愛之助)三浦義村(山本耕史)らが馬に乗って狩りから北条館に戻るシーン。米本の乗れる馬がなく、先に到着して馬から下りている演技になった。「僕も馬に乗れるので、皆さんと乗りたかったんですが。『ばんえい競馬の馬なら…。牛かな…』というスタッフさんの声が離れたところから聞こえてきて(笑)。それが工藤茂光を演じる僕なのかなと感じながら、色々とご苦労はお掛けしたと今も思います」。米本がデビュー作「47RONIN」で乗った馬は、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画「戦火の馬」(12年公開)の“主人公”の馬。「かなり大きなスペインの馬でしたが、それでも僕が乗ると、馬のおなかがポヨンと少し下にたゆんでしまったので(笑)。普通の馬に僕が乗るのは、かわいそうですよね」と振り返った。
制作統括の清水拓哉チーフ・プロデューサーによると、鎌倉時代成立の軍記物語「源平盛衰記」にも「工藤茂光は太っていて、戦で難儀した」という記述があり「とことん大柄な人にお願いしたいと考えていたところ、プロデューサーチームの中から米本さんを推す声が上がりました。実際にお会いしてみると、圧倒されるぐらい本当に大きい方。これは、相当なインパクトになると直感しました。お芝居も表現力豊かで素晴らしいので、実にいい方に巡り会えたと思います」と起用理由を明かし、称賛した。
第4回(1月30日)、岡崎義実(たかお鷹)佐々木秀義(康すおん)ら老兵とともに、源頼朝(大泉)の挙兵に加わった茂光。北条館に入ってきた茂光を目にした頼朝は「あの男は太りすぎではないのか」と思わずツッコミ。義時(小栗)も「いささか」と応じ、頼朝は「小四郎(義時)、これは負けるぞ」と覚悟した。
衣装合わせの際、米本の着れる着物もなかったほど。2着の着物を左右から半分ずつ羽織り、茂光のキャラクターに合う色味や柄を決めていった。米本は「衣装さんにも、ご苦労をお掛けしました」と頭をかいたが、それだけ物語の説得力は増した。
「鎌倉殿の13人」の撮影は昨年6月にスタートし、今年秋まで続く見込み。「1年半も撮影をすることに、まずビックリしました。アメリカでも、長くて半年ぐらい。世界的に見ても、これほど撮影期間が長い作品は大河ドラマぐらいじゃないでしょうか。しかも、舞台となった伊豆の皆さんが『今回、ようやく工藤茂光公にスポットに当たる』と地域ぐるみで愛してくださるような作品は、アメリカでもなかなかないと思います。ロサンゼルス、ロンドン、ブタペストなどロケ地の特定のスタッフと今も連絡を取ることはありますが、ここまで親しく、自分にとってもう一つ故郷ができるような感覚は今回が初めてです」と伝統枠ならではの喜びを実感。
演技面においても「撮影現場で時代考証の先生から歩き方のアドバイスを頂き、茂光さんが生きた時代を身近に感じられたのは、興味深い経験になりました。一方で、その普段と違う歩き方を気にしすぎてしまった時には、山本耕史さんが『自分の体の動かし方を一番分かっているのは自分じゃない?』と。時代考証の先生の教えと42年間生きてきた自分の体の使い方、同時に両輪を回すことで前に進めたと思います」と手応えを示した。
今夜の第5回「兄との約束」(2月6日)のキーパーソンの1人。米本の演技、工藤茂光の動向に刮目したい。
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