酒井法子 「空蝉の森」での長髪もいまや懐かしい…35年ぶりショートヘアの理由

[ 2021年11月19日 05:30 ]

7年前に撮影した「空蝉の森」でのロングヘア(ポスター)から一変、ショートヘアの酒井法子
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 歌手で女優の酒井法子(50)がこのほど、大阪市内でスポニチ本紙の取材に応じ、主演映画「空蝉の森」(監督亀井亨)の撮影秘話を明かした。

 2014年に撮影されたが、制作会社の倒産などでお蔵入りの危機にあった同作。今年2月、東京から順次公開され、現在は神戸・エビスシネマで上映中だ(25日まで)。

 7年という時の流れはキャストの姿にも見てとれる。今は亡き角替和枝さんが出演。酒井は「この作品では漁港ですれ違うだけの共演でしたが、昔ドラマでご一緒して。凄く温かくて、ちゃきちゃきした方。スタッフにも優しく、笑顔をよく覚えています」と回想。「一緒に舞台あいさつしたかったし、“やっと公開できたね~”って話したかった」と惜しんだ。

 酒井自身も劇中で長かった髪が、今はショートだ。「ここまで短いのは14、15歳以来。35年ぶり?」と笑う。実は今年8月から上演された朗読劇「ラストダンスは私に」で、宝塚歌劇団元トップスターで昭和史に残るシャンソン歌手・越路吹雪を演じるために切った。「越路さんと言えばショートヘア。せっかくなので気分を出したくて短くしました」

 「空蝉…」は2012年の活動再開後、初の主演映画。ミステリアスな主人公が初めて感情を爆発させる場面は緊張したという。雨を降らせるなど大掛かりな演出で、NGを出すと撮影再開に時間がかかり失敗が許されない。「亀井監督も『十分気持ちをためてから演じてください。時間掛けてくれていいので』と。1時間ぐらい待ってもらいました」。一発OKだった酒井の熱演は見ものだ。

 少女時代のトラウマを抱え、鳴かない雌セミのように泣けずに生きる主人公を演じ、酒井が感じること。「自分が主人公である人生の中で悩み、喜び、笑い、泣く女性たちの応援歌という裏テーマがある気がするんです。何かにとらわれ、クモの巣に絡まれたような生き方をしないで、もっと自分で自分を幸せにしてあげていいんじゃないですか?と。ミステリー要素が強い作品ですが、そんなことも感じてもらえたら」

 コロナ禍の中を生きる人々にも、「深呼吸は大事。つらいと呼吸も浅くなって、そこから病気になっちゃったりもする。人間だから、私もいろんなことがあって揺れる。でも体は一つで、頑張ってくれるのも体。この年になると思いますね、ああ…自分を大事にしてあげなくちゃと。自分に優しく、です」と呼びかけた。

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