木村九段「やけ酒飲んでる時間なくなって良かった」参戦22期目で初のリーグ入り 王将戦2次予選3組決勝

[ 2020年8月24日 18:43 ]

初の王将戦挑戦者決定リーグ入りを決めた木村九段。右手前は三浦九段(撮影・我満 晴朗)
Photo By スポニチ

 将棋の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)2次予選3組決勝が24日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、木村一基九段(47)が102手で三浦弘行九段(46)に勝利し、初の挑戦者決定リーグ入りを決めた。

 王将戦参戦22期目の木村が、念願の王将リーグ入りを果たした。「ずっと縁がないと思っていたのでとてもうれしいですね。いつもは囲碁将棋チャンネルで解説やってる人だったので、王将リーグというのは解説するものだと思っていました。自分が戦うということは考えてなかったです」と木村節がさく裂した。

 同年代の三浦との一戦。過去20回の対戦成績は木村の11勝で6月と8月に行われた対局も木村が制していた。角換わりの進行となった今局を「ずっと悲観していました。途中△7七歩(80手目)という手が入っていい勝負になったかなくらい。△4五香(84手目)という手があって、それが“約”詰めろというような感じでまずまずになったかなと思いましたね」と振り返った。

 王位失冠から3日、木村の顔には疲労がにじむ。「疲れは残さないようにしていますけど、あんまり日もたっていないですしね」。それでも王将リーグという次の戦場が決まり、「開幕まで日程もそんなに開いていないですし、やけ酒飲んでる時間がなくなって良かったんじゃないでしょうか。酒飲んでるよりは将棋指していた方がいいからね」とマスク越しの頬が緩んだ。

 王将リーグは昨期シードの広瀬章人八段、豊島将之竜王、藤井聡太二冠、羽生善治九段、永瀬拓矢二冠などいずれも激戦は必至。「きついリーグですので全敗しないようにというところでしょうか。藤井さんとの対戦もありますが、当たれることが活躍した証だと思って一生懸命頑張ります」と気を引き締めていた。

続きを表示

2020年8月24日のニュース