渡辺王将、就位式で「気分上がった」ヤクルト村上パワーで藤井七段との棋聖戦“逆転”に闘志

[ 2020年7月8日 05:30 ]

ヤクルトの村上から贈られた色紙とグローブを手に笑顔の渡辺王将
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 将棋8タイトル戦の一つ、第69期大阪王将杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)で2期連続4期目の戴冠を果たした渡辺明王将(36)の就位式が7日、東京都文京区の東京ドームホテルで開催された。贈位状、王将盾、大阪王将創業50周年記念特別報奨金に続き、記念品としてプロ野球ヤクルトの主砲・村上宗隆内野手(20)仕様のグラブも寄贈された。

 新型コロナウイルス感染対策で限られた関係者だけが出席した就位式。挑戦者・広瀬章人八段(33)を4勝3敗で下した渡辺は「7局フルに戦って長かったシリーズ。特に2勝2敗で迎えた後半の3局は印象に残りますね」と、遠い目をして振り返った。

 順位戦で9連勝を飾るなど絶好調に近い状態で突入した7番勝負。だが2勝2敗で迎えた第5局を落とし、カド番の危機に追い込まれた。第6局も終盤までリードを奪われる展開に陥りながら総力で逆転し最終局へ。新潟県佐渡島での決戦を制したのが3月26日だった。それから3カ月以上。「局を追うごとに競った内容になり、そういった将棋をフルセットで終えた後には充実感がありました」と心境を明かした。

 特別報奨金400万円に加え、記念品として贈られたのはミズノ製の軟式野球用グラブ村上モデル。スワローズびいきとして知られる王将は「今季は三振が少なくなったし、簡単にアウトにならない。バレンティンが抜けて悲惨な成績になると覚悟していたのでうれしい」と笑顔を見せた。村上が2日の広島戦で放ったサヨナラ満塁弾の翌朝、スポニチの1面が藤井聡太七段(17)の王位戦勝利だったことに触れ「ファンとしては村上の1面を期待していましたが」と注文?も忘れなかった。

 9日には棋聖戦5番勝負第3局が控えている。今をときめく藤井との頂上決戦は0勝2敗。苦しい立場にいるものの「(1日の)棋王戦に続き今日も就位式で気分は上がった。開き直って思い切りできると思います」と逆転へ向けて虎視眈々(たんたん)の様子。08年の竜王戦7番勝負では、あの羽生善治・現九段相手に3連敗から4連勝という将棋界初の金字塔も打ち立てている。反撃の下準備は整った。

 《師匠の所司七段も出席》就位式には渡辺の師匠である所司和晴七段も出席した。所司は弟子が多いことでも知られているが、その中に藤井から3連勝し“藤井キラー”の異名を持つ大橋貴洸(たかひろ)六段がいる。藤井と大橋はプロ同期で「藤井七段がいなければもっと活躍できているかもしれなかったし、ライバルで良かったのかもしれないし…」と複雑な表情だった。

 ▼日本将棋連盟・佐藤康光会長 今期の王将戦は3局目以降、終盤での競り合いは手に汗握る勝負となった。内容も素晴らしく、後世に残るだろう。

 ▼スポーツニッポン新聞社・河野俊史社長 渡辺王将は15歳でプロ棋士となり、20歳で竜王を獲得してから、ずっとタイトルに挑戦し続けている。若い世代にとって大きな壁となって、将棋界を充実させてほしい。

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