「エール」無策の再放送?1週目16・0%は“合格点”放送再開へ視聴習慣つなげる“ベストの選択”か

[ 2020年7月7日 08:00 ]

連続テレビ小説「エール」の主演・窪田正孝とヒロイン・二階堂ふみ(C)NHK
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 新型コロナウイルスの影響のため、一時休止に入ったNHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は6月29日、初回からの再放送がスタートし“2周目”に突入した。1週目の平均世帯視聴率は16・0%(ビデオリサーチ調べのデータを基に算出、関東地区)。15%超えの“合格点”発進となった。単純な再放送には“無策”との批判もあるが、視聴習慣をつなげる“好手”なのかもしれない。

 第1話(6月29日)=17・5%、第2話(6月30日)=16・1%、第3話(7月1日)=15・6%、第4話(7月2日)=15・2%、第5話(7月3日)=15・8%、第6話(7月4日)=15・6%。月~木曜と右肩下がりに推移したが、金~土曜と15%台をキープした。

 “2周目”の「エール」は、山崎育三郎(34)をトップバッターに出演者がキャラクターとして解説放送(副音声)を行う“特別版”。解説放送は、視覚障がい者のための放送サービスとして番組音声からだけでは伝わらない情報を副音声で補完。朝ドラの解説放送(副音声)は1990年前期「凜々と」から開始。「エール」は声優の山崎健太郎が担当している。

 スペシャルバージョン2週目(第7~12話)は松井玲奈(28)、3週目(第13~18話)は森山直太朗(44)が解説放送(副音声)を担当。ドラマの状況説明に加え、役の視点もプラスされる。「朝ドラ異例の試み」という付加価値はあるものの、新たに“リモート恋ダンス”を収録したTBS「逃げるは恥だが役に立つ」のような別映像などはなく、基本的にはそのままの再放送。1週目の平均16・0%は高いのか、低いのか。

 関係者によると、1つの目安が「土曜の1週間振り返り」。連続テレビ小説は前作「スカーレット」まで月~土曜の週6日放送してきたが、制作に時間のかかる4K撮影や働き方改革のため、「エール」から土曜の放送をなくし、週5日に短縮。土曜はバナナマンの日村勇紀(48)がナビゲーターを務める「1週間振り返り」をオンエアしている。

 「土曜の1週間振り返り」は休止前の第13週まで平均16・4%(最高:第1週=17・9%、最低:第12週=14・6%)。今回の休止に伴う再放送1週目は平均16・0%。ほぼ変わらない数字となり、まずは“合格点”。15%を超えるニュース以外のコンテンツもNHKにそう多くなく、局内からも安堵の声が上がったという。

 大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)は休止中、代わりに特番「麒麟がくるまでお待ちください~戦国大河ドラマ名場面スペシャル~」を制作。「独眼竜政宗」=10・5%(6月14日)、「国盗り物語」=9・8%(6月21日)、「利家とまつ 加賀百万石物語」=9・0%(6月28日)と3回放送した(7月5日は「東京都知事開票速報」)。

 これに比べ、単純な「エール」再放送には“無策”という批判もあるが、看板枠への「視聴習慣」が途切れないように“工夫”した編成とみる関係者もいる。放送再開は、物語上ちょうど後半戦のスタートになる。言ってみれば、もう一度、初回(3月30日)を迎えるようなもの。仕切り直しの“2度目のスタート”に向け、視聴習慣をどうキープし続けるか。その意味において、初回からの再放送は「ベストの選択」という声もある。休止期間中も「エール」は午前8時から“いつもと変わることなく放送”され、お茶の間に流れているのだ。

 インターネット上には「朝ドラは長丁場なので、再放送を見て『あ、こんなところに伏線が』など、忘れていた細部を思い出させてもらっています」「もう一度見ることによって新たな発見もあるし、見ていなかった人にはキャッチアップの効果もある」「そのままで十分に再放送に耐えられる作品だから。実際、見落としていた部分、所々に伏線があったり、美しい映像を確認したり、十分に楽しい再放送です。再放送でも15%以上を確保できることが、この作品の素晴らしさを物語っていると思う」などの声も上がった。

 4月1日から休止していた収録は6月16日、2カ月半ぶりに再開。放送再開時期について、NHKは「収録再開後の状況を見ながら判断してまいります」としている。

 俳優の窪田正孝(31)が主演を務める朝ドラ通算102作目。男性主演は2014年後期「マッサン」の玉山鉄二(40)以来、約6年ぶりとなる。モデルは全国高等学校野球選手権大会の歌「栄冠は君に輝く」などで知られ、昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而(こせき・ゆうじ)氏(1909~1989)と、妻で歌手としても活躍した金子(きんこ)氏。昭和という激動の時代を舞台に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田)と妻・音(二階堂ふみ)の夫婦愛を描く。

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2020年7月7日のニュース