「シナぷしゅ」モヤさま・伊藤Pがナレーション初挑戦!ギャラはコーヒー1杯 入社時はアナウンサー抜擢?

[ 2020年6月27日 10:45 ]

「シナぷしゅ」でナレーションに初挑戦した伊藤隆行プロデューサー(C)テレビ東京
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 「モヤモヤさまぁ~ず2」「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」などのヒット番組を手掛けた「伊藤P」ことテレビ東京の伊藤隆行プロデューサー(47)が同局の民放初の赤ちゃん向け番組「シナぷしゅ」(月~金曜前7・35~8・00、再放送=後5・30~5・55)でナレーションに初挑戦した。4月1日付で制作局に新設された「クリエイティブビジネス制作チーム」の部長に就任したばかりだが、今回の語りの“ギャランティー”はコーヒー1杯という“テレ東らしさ”。「どの辺の人格で臨めばいいのか、語りのトーンが難しかったです。後輩たちに、どこかイジられているような感じもあり、すごくやりやすいようで、すごくやりにくい部分もありました」と今月中旬の収録を振り返った。

 0~2歳の乳幼児を対象にした番組はNHKが1996年からEテレ「いないいないばあっ!」(月~金曜前8・25)を放送しているが、テレ東による昨年12月の“トライアル放送”が民放初の試みだった。視聴率の対象外だからと、民放が手を出してこなかった知育番組の領域にテレ東がチャレンジ。5日間の放送ながら反響を呼び、4月に早くもレギュラー化された。

 今回、伊藤Pが担当したのは、6月29日から1週間放送される新コーナー「ねんどくいず」のナレーション。粘土が色々なものに形を変えるコマ撮りアニメーション。粘土の形が変わる時に「まる(丸)かな?」「ハートかな?」などの語りが流れる。入社6年目の丸山恵ディレクターが制作し「低音の優しい声の人をキャスティングしたいと考えていたところ、社内で席が近く、ずっといい声だと思っていた伊藤Pが思い浮かびました。先生や父親のような声で、赤ちゃんも安心してくれるのではないかと思いました」と入社26年目の大先輩を指名。出演依頼した工藤里紗プロデューサーは伊藤Pの直属の部下。丸山ディレクターも3月まで直属の部下で、今も3つ隣の席。テレ東らしい(?)オファーに、伊藤Pは「『(新任の)部長にお願いする話か?』と、ちょっと思いました」と苦笑いした。

 「『下手にかわいらしく読むのがいいわけじゃないと思うよ』というのが奥さんの意見で、難しく考えてしまいました。『声がいい』と褒めていただくのはありがたいんですが、『声“は”いい』と言われたことはあります。『(声はよくて)じゃあ、何か悪いのか?』というね(笑)。どの辺の人格で臨めばいいのか、語りのトーンが難しかったです。後輩たちに、どこかイジられているような感じもあり、すごくやりやすいようで、すごくやりにくい部分もありました」と収録を終えた感想。

 「丸山ディレクターから『私に話し掛けるように』と言われ、一瞬混乱しました。若手社員に話し掛けるようにと言っても、厳しい時もありますから。ただ、人として話す時は本来優しいものなので、仕事モードではなくて、後輩に優しく諭すように、ということなのかなと思いました。普段はキューボタンを押してプロのナレーターさんに色々と注文をつけている側だから、注文をつけられる側の気持ちが分かりました。ただ、この現場は優しく、いい会社なんだなと思いました」

 月曜分から撮り始め、木曜分あたりにはコツをつかみ、飯田佳奈子プロデューサーも「成長しましたね」と太鼓判。伊藤Pは「うれしかったです」と喜んだ。

 今後もコーナー継続や新たなナレーション依頼の可能性もあるが「やっぱり自分で自分の声を聞くと恥ずかしいので、積極的には行かないですが(笑)。ただ第三者に聞こえている声がいいのであれば、少しでも何かに貢献できれば。私の両親も喜ぶと思います(笑)。(声は)頂いたものなので」と意欲を示した。

 1995年入社。「当時、一応アナウンサー枠はあったんですが、アナウンサー採用試験がなく、入社試験は全員一緒だったんです。それで、三十数人、全員カメラテストをして、僕もニュースも読んだんですが、ベテランの人から『アナウンサー、考えない?』と言われたことを思い出しました」と秘話を披露。アナウンサーの可能性もあった(?)入社から26年目にして初のアテレコ。「アナウンサーにならなかったのは、鼻がデカすぎるとか、おまえの顔を見ていると集中できないとか、いろいろと言われたので」と自虐的に笑いを誘った。

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