元SKE矢方美紀 自身の乳がん治療描く漫画連載「がんのこと知って」

[ 2019年12月13日 10:30 ]

矢方美紀は、ウェブ漫画「27歳のニューガン・ダイアリー~ボクの美紀ちゃんが乳がんになった話~」で自身のがんや現在の生活についてつづっている
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 元SKE48で、昨年4月に乳がんを公表した矢方美紀(27)の闘病生活をつづった漫画「27歳のニューガン・ダイアリー~ボクの美紀ちゃんが乳がんになった話~」(冬川智子さん画)が講談社の漫画配信サイト「コミックDAYS」で始まり、第2話まで無料公開されている。

 矢方は「病気になるまで想像もしていなかったことばかり。がんを知らない人が、がんを知るきっかけになってほしい」との思いを込め、作画の冬川さんに「現在進行形の自分」の描写を託している。

 がんは「セルフチェック」で左胸の小さなしこりに気付き、病院の診療で宣告された。当時を「まさか20代でなると思わず、受け入れられなかった。体に何の不具合も感じなかったので不思議でした」と振り返る。進行の度合は4段階のうちの“ステージ3”で「気付くのがもう少し遅ければ最悪の結果が待っていたかもしれない」と明かす。

 左乳房を全摘出し、抗がん剤投与と放射線治療を経て、タレント活動を続けながらホルモン治療を続けている。「私の場合は10年続くそうです。治療中は生理が止まるので子供ができません。治療が終わる頃には40歳近くになっていますね」という。妊活を優先し、治療を一旦止めるという判断もできるが、その間はがんの再発のリスクが高まる。「長く(治療は)続くので嫌だなあと思うこともあります」と不安な表情ものぞく。

 それでも持ち前の明るい性格は変わらない。抗がん剤治療の時期には頭髪が抜け、肌がむくみ、指先が黒ずんだ。女性として、気にならないはずはないが「自分はSKEでもルックスを求められるキャラではなかった。アイドルのイメージと比べてどうだとか気に病んだりはしないです」と笑い飛ばす。

 再建手術せずにいる左乳房は「グラビアをやるわけではないし、そのままでいい。それより体の内部をきちんと治したい。私のキャラに巨乳は求められていない」ときっぱり。一方で好きなアニメのコスプレを楽しむ際は「巨乳キャラに扮することが多いです。巨乳への憧れはあるのかな?」と苦笑いした。

 アニメ好きで、SKE48時代から目標としてきた声優の夢も実現が近づいている。2021年放送の近未来SFアニメ「シキザクラ」(中京テレビ)に出演予定。「アニメのエンドロールを見た人が“矢方、ここにも出てる。ここにも出てる”と思ってくれるようになるのが目標」と声を弾ませる。漫画で描かれる「現在進行形」の矢方に、うれしい報告があるかも注目される。

 <作画・冬川さん「矢方さんの明るさ描きたい」>作画の冬川さんとは連載前に話し合い、自身の「リアルな生活感」の表現を大切にしている。拠点とする名古屋の自室や、家族や友人たちも描かれる。「自分の部屋を見てもらい、飼っているネコのヌイ(漫画では「ヌー」)も登場させてもらっている」という。漫画は、矢方を見るネコの目線で展開。冬川さんは「病気のことより、見ている側が元気になるような矢方さんの明るさを描きたい」と考えている。

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