八千草薫さん逝く がんと闘い続けた名女優、遺言状は…

[ 2019年11月10日 11:30 ]

八千草薫さん(2015年撮影)
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 ワイドショーデスク(以下ワイドデスク) 女優の八千草薫さんがすい臓がんで亡くなったのも昭和が終わるようで悲しいね。若いうちから奇麗な方だった。20代は「お嫁さんにしたい女優」と呼ばれ、そこから「理想のお母さん」、そして「日本のおばあちゃん」と、愛され続けた。

 リポーター 3世代の男性を魅了したよね。最後まで現場にこだわって闘病中の夏ごろにもドラマの「やすらぎの刻~道」の撮影に顔を出していた。共演の石坂浩二も「憧れの人だった」と話していたよ。

 週刊誌記者 凜(りん)とした美しさとともに仕事には厳しかった。普段は穏やかでも、そこが一流だった。若い頃は、納得いくまで制作サイドと話をすることもあったようだ。宝塚歌劇団から考えると芸歴70年以上の名女優だ。

 本紙デスク 最後の公の場は5月にあった自身が理事を務める「日本生態系協会」が千葉で開いたイベントだった。当日は気温も高かったけど抗がん剤治療が終わったばかりで、いつもと変わらず優しそうな笑顔で足取りもしっかりしていた。17年に乳がんが見つかってからすい臓、肝臓とがんが見つかっても闘い続けていた。

 リポーター 50年間連れ添った映画監督で夫の谷口千吉さんが07年に亡くなってからは一人暮らし。愛犬や愛猫とともに暮らしていた。がんが発覚してからは本格的に終活を考えるようになったけどペットとは離れられない。施設への入所も検討していたけど「この子たちが心配で…」とそれだけはできなかったみたいだ。

 週刊誌記者 家政婦や近隣住民、愛犬仲間にも助けられて生活していた。「オリンピックまで頑張る」と話していたそうだけど残念だね。

 本紙デスク 終活は断捨離するのも難しい。八千草さんも物が捨てられないタイプだった。愛用品を捨てられなくて随分悩んだようだ。遺言状も80代になって一度作ろうとしたが断念。ただ、周囲に迷惑をかけるのはしのびないと、何とか作成した。

 週刊誌記者 「死ぬときぐらい好きにさせてよ」と新聞広告で終活宣言までした樹木希林さんも生前整理して昨年旅立った。今年はその樹木さんの書籍がベストセラーになった。八千草さんの人生観をつづったエッセー「まあまあふうふう。」も学ぶことは多い。改めて注目を集めそうだね。

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2019年11月10日のニュース