仲邑菫初段 G20開催記念イベントで記念対局で敗れるも「まあまあ戦えたかな」

[ 2019年6月30日 12:46 ]

ワールド碁フェスティバルで村川大介十段と対局した仲邑菫初段
Photo By スポニチ

 4月に史上最年少で囲碁棋士になった仲邑菫初段(10)が30日、兵庫県宝塚市でG20大阪サミット開催記念のイベント「ワールド碁フェスティバル」に出演し、隣接する西宮市出身の村川大介十段(28)と記念対局に臨んだ。手合は最少ハンディ、先番コミなし。154手で黒番中押し負けし、「最初で失敗しました。まあまあ戦えたかなと思う」と手応えと反省の入り交じったコメントを発した。

 対局前、司会者からの矢継ぎ早の質問に困ったような表情を浮かべた仲邑は、意気込みを問う質問に「楽しみです」と答えるのが精一杯。一方、タイトルホルダーの村川も集まった約20人の報道陣に「今までで一番取材陣が多い」と緊張感を隠さなかった。

 対局は1手30秒で5回の考慮時間が設けられた。対局と隣接する大盤解説会の解説役・趙治勲名誉名人は「早碁はきついね」と仲邑にとって厳しい条件下の対局と分析。一方、「村川さんは苦しくて菫ちゃんは楽しい。村川さんは平然とした顔をしているが、心の中は大変」と両者の心境を読み解いた。

 聞き手役では仲邑の母の妹、叔母にあたる辰巳茜三段(36)が出演。「(父の)仲邑信也九段は守ること、引くことが苦手と言っていた」とエピソードを明かした。

 2014年、村川にとって初タイトルとなる王座を初挑戦奪取した就位式で花束贈呈を務めたのが仲邑。対局を通じてその才能の輝きを実感した村川は「最後は差がついたが、途中までは自信がなかった」と振り返った。ちなみに仲邑がプロデビュー前の今年1月、同じ手合いで記念対局した井山裕太4冠(30)とは時間切れで引き分けていた。

続きを表示

2019年6月30日のニュース