嵐、CD500円で売った“不遇時代”を振り返り…相葉「正直、次の人生を探さないとな、なんて」

[ 2019年6月30日 19:50 ]

アイドルグループ「嵐」
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 人気アイドルグループ嵐が29日放送のNHK総合の音楽番組「SONGS」(後11・00)に出演。99年デビューから現在までの軌跡をたどりながら、メンバーそれぞれが知られざる苦悩を明かした。

 嵐は99年、ハワイで華々しくデビューを飾った。だが、思うように人気は伸びず、先の見えない日々が続いた。松本潤(35)は「ジャニーズ事務所ってたくさんのアイドルがその当時からいましたし、CD出せば1位獲るのが当たり前…ではないですけど、CDを出すからには1位を狙って、という時になかなか1位獲れない時期もあった」と思うように売れなかった時代の胸中を告白。相葉 雅紀(36)も「ライブやっていても、上の方をシートで覆ってくれていて、多分お客さんが入っていないんですけど、そこはもともとなかった席ですよ、みたいな感じにしてくれている」と埋まらないコンサート会場の席に危機感を感じていたという。

 さらに慶大に通っていた櫻井翔(37)は「個人的に言えば、大学3年生くらいの時、周りはみんな背広着てスーツ着て就職活動始めて、この先自分どうなっちゃうんだろうな…と不安ではありましたよね」と未来へ不安を抱いていたことを振り返る。

 それぞれが活動について暗中模索する中、個性を磨こうとサックスに挑戦した相葉が練習で肺を痛め、入院する事態に。「再発する可能性がかなり高いから、他の4人にもかなり迷惑かけるし、これはもう終わったと思いましたね、正直。次の人生を探さないとな、なんていう話もしたりしてたんですよ」とアイドル以外の道を考えたことを明かした。

 そんな相葉に二宮は「本当にみんなに迷惑をかけたって言うけど、別にいてもいなくても迷惑はかけるからね、あの人(笑い)。4人になっちゃったという姿をファンの人に見せちゃったっていうことに一番の思いがあるんじゃないかな」と話した。

 デビュー4年目の02年には、それまで所属していたレコード会社から移籍し新たにレーベルを立ち上げ新たなスタートを切った。相葉は移籍について「あれ、これ…俺ら見込みがないってことなのかなってちょっと思ったりもした」と振り返り、松本は「前進するために移籍した、みたいなことが若干あいまいで、変わったからこそ結果出さなきゃなーとか」と焦りを見せた。嵐の個性とは何なのかを探るべく、ライブが終わった後も5人で朝まで話し合いを重ねた。

 そんな中、デビュー当時からラップを担当していた櫻井が新境地を切り開いた。当時は日本語ラップブームが巻き起こっていたが「我々はヒップホップの人間ではないから、批判もあってしかるべきだと思いますけど…」とためらいながらも、ヒップホップのライブに参加し修行を積むなど、クオリティーを高めるため奔走した。二宮は当時の櫻井について「翔ちゃんの中でだんだんと責任に代わっていって、そっちの世界を勉強するようになったりして、いろんな技術であったりとか、場の仕切り方とか盛り上げ方とかを本当に勉強していて…」と話すほど。そんな櫻井の姿勢が実を結び、移籍後初の楽曲として全編ラップ「a Day in Our Life」をリリースした。

 この曲を多くの人に聞いてもらいたいと、なんと500円で販売。大野は「500円で売るんかい!と思いましたけど…」と話すが、松本は「今の時代どういうことに挑戦してると面白いのかな、と考えました。それは今もですけど」と衝撃価格での販売を前向きにとらえた。

 この戦略が奏功し、今でもコンサートで盛り上がる人気曲に成長。櫻井は「お客さんと一体になれるっていうのは、当時ジャニーズのコンサートではあんまりなかった。今はうれしいですよ、一緒にコンサート作っている感というのは、コール&レスポンスをするたびに感じます」と、不遇の時代から5人でもがいて生み出した努力の結晶について感謝の気持ちをかみしめるように語った。

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2019年6月30日のニュース