薬師丸ひろ子「いだてん」で大河初出演「ハズレてもかわいい」“占い師”役

[ 2019年5月17日 14:51 ]

大河ドラマ「いだてん」新キャスト発表会に登壇した薬師丸ひろ子
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 女優で歌手の薬師丸ひろ子(54)がNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜後8・00)に出演することになり、17日に東京・渋谷の同局で行われた新キャスト発表取材会に、後半の主人公となる田畑政治を演じる阿部サダヲ(48)らと出席した。薬師丸は大河ドラマ初出演となる。

 薬師丸は日本橋のたもとにあるバー「ローズ」のママ、マリーを演じる。その不思議な魅力に政治家や記者、文化人が集い、情報交換の場になっている。何かと未来を占おうとするも、いつも結果が逆に出てしまうという愛きょうのある一面もある。田畑が人生の岐路に立つとき、必ず相談に行ってしまう不思議な存在でもある。

 マリーは架空の人物で、田畑が30歳の時に占い師の言葉で「短い人生を走り続けなきゃ」と考えるきっかけになったというエピソードをヒントに考え出された役柄。薬師丸は「バーに来るお客さんに恩着せがましく占ってあげるんですが、自分が気になる相手にしか声をかけない。だから、田畑さんは魅力があって、チャーミングな人。最初の頃はプロレスでもするような感じなので、そのシーンは汗だくでした。そのうち田畑が自分の弱いところを打ち明けてくれるようになってくれる。(田畑役の)阿部さんには“ばばあ、ばばあ”と呼ばれていて…」と苦笑いで明かした。

 制作統括の訓覇圭氏は薬師丸について「僕も宮藤さんもよく知っていて、不思議な人がいいですよねって。年齢をリアルに考えるとあの人いったい何歳?って(なる)。そういう存在じゃない人のほうがいい。年齢の魅力より、そもそもチャーミングな人がいいなって。役のポイントは、あまり当たらない占いをして、面白い人。ハズレてもかわいい人という感じ」と起用理由を説明した。

 薬師丸と脚本の宮藤官九郎氏(48)、さらには訓覇氏のタッグとなれば、やはり連続テレビ小説「あまちゃん」(2013年)が思い出される。会見は欠席したが、犬養毅役の塩見三省(71)も「あまちゃん」ファミリーの一人。塩見については「ご病気されていたので、どこかでご一緒できたらなと思っていた。(出演は)1話だけど、塩見さんの生き方が役に乗り移るといい。犬飼という役を今の塩見さんにやってもらうことが素敵なこと」と語った。

 この日は、薬師丸、塩見のほか、麻生久美子(40)、桐谷健太(39)、、リリー・フランキー(55)、シソンヌ・じろう(40)、加藤雅也(56)、塚本晋也(59)、今年3月に亡くなった萩原健一さん(享年68)が新キャストとして発表された。塚本は大河ドラマ初出演となる。

 「いだてん」は大河ドラマ58作目。2013年前期のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」で社会現象を巻き起こした宮藤官九郎氏(48)がオリジナル作品で大河ドラマの脚本を初担当。20年の東京五輪を控え、テーマは「“東京”と“オリンピック”」。日本が五輪に初参加した1912年のストックホルム大会から64年の東京五輪までの日本の激動の半世紀を描く。

 歌舞伎俳優の中村勘九郎(37)と阿部がダブル主演。勘九郎は「日本のマラソンの父」と称され、ストックホルム大会に日本人として五輪に初参加した金栗四三(かなくり・しそう)を、阿部は水泳の前畑秀子らを見いだした名伯楽で64年の東京大会招致の立役者となった新聞記者・田畑政治(まさじ)を演じている。

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