内田裕也さんお別れの会 堺正章が弔辞「樹木希林が呼んだんです」

[ 2019年4月3日 14:30 ]

内田裕也さんお別れの会「内田裕也 Rock'n Roll葬」で「ニュー・イヤーズ・ワールド・ロック・フェスティバル」のポスターを再現した草花で再現した祭壇は白一色のものに
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 3月17日に肺炎のため79歳で死去したロック歌手内田裕也(本名・内田雄也)さんのお別れの会が3日、東京・青山葬儀所で「ロックンロール葬」として営まれ、約950人の業界関係者やファンが参列した。

 弔辞に立った堺は「裕也さん、お疲れさまでした。あなた、私たち後輩にとっては良き手本でもあり、悪しき手本でもありました」と呼びかけ、「悪しき手本の中にあなたの魅力がたくさん詰まっていたような、今、思い返すと、そんな気持ちになっています。良き手本としてはロックンロールを貫いたということです。貫き通すということ身をもって示してくれたと思います」と続けた。

 堺は裕也さんがかつて「歌手として長生きするにはどうしたいいか」と問いかけられたといい、「ヒット曲を出さないことだ」と答えていたことを明かし、「それをあなたは貫きましたね」と呼びかけ、笑わせた。

 裕也さんの妻で女優の樹木希林さん(享年75)も9月に他界。「あなた一人がこの世にいたんじゃ危ないと、樹木希林が呼んだんです。呼ばれたんだったら、一人ぐらい呼んでやろうとかそういうのはやめてください。もうちょっとこっちでやります。見守ってください」と続けた。

 「若い時は尖がって、触るにも怖い、恐ろしい人だした。晩年はとてもやさしい、紳士になっていました」と回顧。裕也さんの古稀のお祝いをした時のエピソードを笑いを交えて明かし、「あなたの波乱万丈な人生、僕は真似できない、素敵な人生だったと思います。向こうでロックンロールをやってください。天国へ行って、奥様と会って、素敵な、今まで埋められなかった時間を埋めてください。お願いします。我々、裕也さんのことは一生、忘れずに生きていきたいと思います。お疲れさまでした」と遺影を見つめ、語りかけた。

 シーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠(70)も「ありがとう。本当に安らかに。ステージには飛び入り大歓迎です。ありがとう。ロックンロール、ありがとう、イエーイ!」と天国の裕也さんに呼びかけた。

 そのほか、崔洋一監督(69)が弔辞を読んだほか、欠席した美術家の横尾忠則氏(82)の弔辞を裕也さんの娘婿の本木雅弘(53)が代読した。

 祭壇は裕也さんが主催する年越しライブ「ニュー・イヤーズ・ワールド・ロック・フェスティバル」の第1回公演(1973~74年)のために横尾氏が制作したポスターを草花で再現したもの。幅16メートル、縦3・5メートルの祭壇には、菊やバラなど総数15000本もの花で白一色に飾られ、中央には、裕也さんの生き方そのものである“Rock'n Roll”の文字が大きく添えられた。同ポスターは昨年9月に死去した裕也さんの妻で女優の樹木希林さん(享年75)が寝室の壁に飾るなど大切に保管していた。“夫婦の絆”が感じられる祭壇となった。

 遺影は2009年に出版された近田春夫プロデュース本「内田裕也 俺は最低な奴さ」で撮り下ろされた1枚。“ラストステージ”となるお別れの会で、裕也さんの歴史を再現するように、動く遺影としてLEDモニタを祭壇の中に設置し、「2019年ニュー・イヤーズ・ワールド・ロック・フェスティバル」において、人生最後の歌唱となった「きめてやる今夜」をベースに在りし日の姿を映し出した。会場には裕也さんが愛した音楽が音楽がずっと流された。

 会式前には、2014年6月に内田裕也feat.指原莉乃名義で、コラボレーションシングル「シェキナベイベー」をリリースしているHKT48の指原莉乃(26)も弔問に訪れ、献花した。

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2019年4月3日のニュース