渡辺棋王、自己新15連勝 憧れ谷川九段ばり瞬発力で2冠へ

[ 2019年1月28日 05:30 ]

第68期王将戦7番勝負第2局第2日 ( 2019年1月27日    大阪府高槻市・山水館 )

第2局を制した渡辺棋王は、開催地の大阪・高槻ゆかりの品に囲まれ、ご満悦(撮影・成瀬 徹)
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 久保利明王将(43)に渡辺明棋王(34)が挑む第2局が27日、指し継がれ、渡辺が126手で連勝した。自陣の銀取りを放置して強く金取りに踏み込む桂打ちから勝利へ加速。昨年11月以来、継続する連勝を自己最長の15に更新し、2冠へまた前進。第3局は2月6、7日、栃木県大田原市「ホテル花月」で指される。

 かつて憧れた谷川浩司九段(56)の「光速の寄せ」を見るような瞬発力だった。渡辺が66手目[後]1五歩から端を詰め、久保飛車も召し捕ると、今度は78手目[後]6七桂で挟み撃ちにする。最大で金銀5枚に守護された久保王を窒息状態へ追い詰め、形勢判断の針を一気に引き寄せた。

 「あまり例のない将棋で悩むところが多かった」。一局をそう振り返ったが、連続王手で迫られながら最後は久保王を並べ詰みに討ち取った。「2枚飛車で攻められたところで良くなったと思った」と勝因を語った。

 2005年から06年にかけて記録した12連勝の自己記録を更新、連勝を15まで伸ばした。今年度、全棋士の連勝記録でも並んでいた佐藤天彦名人(31)を引き離し、ついに単独トップに立った。

 特筆すべきはその相手だろう。名人戦挑戦権を争うA級順位戦、そのすぐ下のB級1組の棋士ばかり。加藤一二三・九段(79)が引退した一昨年以降、現役最年長棋士になった地元高槻在住の71歳、正立会人の桐山清澄九段は「相手はトップ棋士ばかりで素晴らしいとしか言えない」と絶賛する。今年度の勝率も29勝7敗で・8056とした。

 年度末まで残り2カ月。勝率部門では首位の藤井聡太七段(16)が・8571(36勝6敗)で、中原誠十六世名人が1967年度に残した・8545(47勝8敗)を半世紀ぶりに塗り替える可能性がある。ただ、1度の負けで大きく数字が変動するハイレベルの争い。その動向次第で渡辺に芽生える「藤井超え」のチャンスが7番勝負を盛り上げそうだ。

 ▼渡辺明棋王(封じ手の43手目[先]7八銀は)手が広いこともあり、見えてなかった。そこで作戦を練り直した。(49手目[先]6七飛も)見えてなかった。[後]同飛成では自分の方が悪い。連勝?また作戦を練り直してやりたい。

 ▼久保利明王将 駒組みが難しく、飛車や金の位置を考えるうちに時間を使ってしまった。(1筋の)端を詰められてからはつらい。斬り合いにいくと負けを早めそうだった。(連敗は)普段から一戦一戦のつもり。しっかり準備したい。

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