「イッテQ!」やらせ疑惑でBPOが日テレに報告書要求へ 来月委員会で精査

[ 2018年11月10日 05:30 ]

日本テレビ社屋
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 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は9日、日本テレビの人気バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」でやらせの疑いがあると週刊文春が報じた問題で、同局に報告書の提出を求めることを決めた。来月開かれる次回の委員会で、問題の番組映像と合わせて精査し、対応を検討する。

 番組は5月20日放送回で、ラオスで開催されているという「橋祭り」を紹介。週刊文春は祭りが番組側のでっち上げ企画だったなどと報じた。

 BPOの最近の審議案件では、2013年に「ほこ×たて」(フジ)を「重大な放送倫理違反」と指摘した。ラジコンの名手と射撃の名手がそれぞれ3人ずつで勝ち抜き戦を行ったが、実際と違う順番で放送し、ドラマチックに演出していた。過去のやらせ演出も発覚し、番組は打ち切りとなった。

 今回の文春の報道について、ネット上では賛否両論ある。ツイッターなどには「ラオスの文化をねつ造したのなら問題」と“やらせ”は許せないとするコメントがずらり。一方で「ドキュメンタリーや報道番組ではなく、どちらでもいい」「バラエティーは誇張や演出されていると思って見ている」などと擁護する人も多い。

 日テレを代表する人気番組だけに、存続を心配する意見も数多く上がっている。

 ▽BPO(放送倫理・番組向上機構) 03年設置。放送倫理上の問題、問題があると指摘された番組を調査する「放送倫理検証委員会」、放送で人権侵害を受けたとする申し立てを受けて審理する「放送人権委員会」、青少年の視聴に問題があると指摘された番組を審議する「青少年委員会」を置く。加盟放送局から独立した第三者の立場を取っている。

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2018年11月10日のニュース