河内家菊水丸 盆踊り中止に実感する高齢化と地球温暖化「計6、7回のイベントが流れました」

[ 2018年9月9日 19:18 ]

平成最後の「河内音頭踊り納めの盆踊り大会」で熱唱する河内家菊水丸(中央壇上)
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 伝統河内音頭継承者の河内家菊水丸(55)が9日、地元・八尾市の商店街で開かれた平成最後の河内音頭踊り納めの盆踊り大会に出席。「台風、大雨に猛暑で盆踊りが延期や中止になった」と苦労話を披露した。

 八尾市出身の菊水丸は9歳で櫓(やぐら)に上がって46年。「こんな夏は初めて」と18年夏を振り返った。今年は例年になく自然災害に悩まされた。7月7日の奈良・田原本町「津島神社」のイベントは大雨警報のため延期。7月28、29日に予定していた奈良・生駒、兵庫・川西の盆踊り大会は台風12号のため中止。さらに台風や大雨だけでなく、初めて猛暑で盆踊りが中止になった。

 「盆踊りといえば、晴れたら問題はなかった。だが、高齢化で老人施設などでのお祭りが多くなって、今年は8月5日の老人介護施設での盆踊りが“暑すぎて危険”と取りやめになりました。それも含め計6、7回のイベントが流れました」

 高齢化という時代の流れ、さらに地球温暖化という環境の変化を肌で感じた。「冬場は出稼ぎにでも行かないと」と笑わせたが、あながちウソではない。7〜9月という夏場だけでなく、11、12月など秋、冬にもドーム球場、全天候型施設などでの「河内音頭踊り」を実施するプランも披露した。

 この日も「河内音頭記念館」のある八尾の商店街「ファミリーロード」には、昨年の2倍、200人以上の踊り手が集まったが「商店街の活性化の方向性が見えた」と、全国各地の商店街アーケードの下での盆踊りを“町おこし”のキッカケにしたい。さらに北海道胆振東部地震の被災地へも「何か貢献できれば」と近い将来のイベント開催を約束した。

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2018年9月9日のニュース