濱田祐太郎がR―1V「視覚障がい者でなく漫談家として」栄冠

[ 2018年3月7日 05:30 ]

R−1ぐらんぷり2018で優勝し、トロフィーを手に喜ぶ濱田祐太郎
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 「ひとり芸日本一」を決める「R―1ぐらんぷり2018」の決勝が6日、東京・台場のフジテレビで行われ、生まれつき全盲に近い弱視の漫談家、濱田祐太郎(28)が優勝した。大会史上最多エントリーの3795人の頂点。賞金500万円と副賞のフジテレビ系全国ネット冠番組の権利を獲得した。

 白杖(はくじょう)を手に舞台に登場。ネタの中で「左目は全く見えず、右目も明るさが分かる程度」と説明。「吉本に入って、目どころか自分の将来も見えなくなった」などと、自らの障がいを笑いに変えて観客を沸かせた。

 3ブロックの勝者で争ったファイナルステージでは、2位のゆりやんレトリィバァ(27)、3位のおぐ(41)を引き離す12点を獲得。ゆりやんとは吉本総合芸能学院(NSC)の同期だった。

 アマ時代から7度目の挑戦で初の頂点。「視覚障がい者として、というよりも、漫談家としてしゃべりだけでここまで来られたのがうれしい」と胸を張った。

 ◆濱田 祐太郎(はまだ・ゆうたろう)1989年(平元)9月8日生まれ、兵庫県出身の28歳。小学生時代にテレビで放送していた漫才に影響されお笑い好きに。特別支援学校に通い、18歳で指圧師、21歳で鍼灸(しんきゅう)師の資格を取得。学校卒業後の12年にNSC35期生として入学。当初から視覚障がいを扱ったネタで活動し、昨年10月には「NHK新人お笑い大賞」決勝に進出した。

 ▼R―1ぐらんぷり タイトルの「R」は落語の頭文字を表し、2002年の第1回は座布団の上で漫談をする形だったが、第2回以降は「とにかく面白い1人芸」を披露することにルールを変更。出場資格はアマチュアも可能。制作は関西テレビ(大阪市)。09年から決勝会場としてフジテレビ本社を使用している。

 ▼採点方法 5人の審査員は持ち点の3点を分配する形で採点。1人に3点すべて入れても、3人に1点ずつ入れてもOK。テレビリモコンのdボタンによる視聴者投票では、得票率上位から順に3点、2点、1点が振り分けられる。合計点で順位が決まる。

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