史上初の中学生五段だ!藤井四段 開幕9連勝でC級1組昇級

[ 2018年2月1日 23:05 ]

第76期名人戦・順位戦C級2組で梶浦宏孝四段と対局した藤井聡太四段
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 将棋の史上最年少棋士・藤井聡太四段(15)が1日、東京・渋谷区の将棋会館で指された順位戦C級2組9回戦で梶浦宏孝四段(22)に114手で勝ち、開幕9連勝で最終局を待たずに同級1組への昇格を決めた。同時に規定により、同日付で五段への昇段が決定。中学生でのC級1組昇格と五段昇段は、ともに史上初の快挙となった。

 藤井以前に中学生でプロ入りした4人の棋士のうち、1期でC級2組に昇級して五段に昇段したのは加藤一二三・九段(78)だけ。加藤も中学3年で昇級と昇段を決めたが、当時の規定で加藤の昇段は高校1年となる4月1日付だったため、中学生での五段昇段のは藤井が初めてとなった。年齢は15歳3カ月の加藤が最年少で、15歳6カ月の藤井は2位。谷川浩司九段(55)と羽生善治竜王(47)は昇級に2期、渡辺明棋王(33)は3期を要していた。

 13時間の対局を終えた藤井四段は、さすがに疲れた様子。序盤「少し作戦負けをしてしまったかな」とし「その後一気に中盤激しい展開になり、とても難しい展開でした。踏み込んでいけたのがよかった」と語った。

 また、C級1組昇級で5段昇段を決めたことについて聞かれると「昇級を目指して戦ってきたので、果たせたのは嬉しい。しかし、最終戦が残っているので全力を尽くしたい」と全勝への意気込みを見せた。

 藤井は今月17日、朝日杯オープン戦準決勝で、永世7冠の資格を持つ羽生と公式戦で初対戦する。決勝も同日に行われ、優勝すれば史上最年少、中学生として史上初の一般棋戦優勝。「五段として全棋士参加の一般棋戦優勝」という規定を満たすため、さらに六段へ昇段を果たす。藤井四段は「非常に素晴らしい機会を得ることができたので、自分の力を出し切って準決勝に臨みたい」と語った。

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