小澤征悦 濃い眉毛は“天然もの” メークの時も「ノー、触らないでくれ」

[ 2017年3月19日 11:20 ]

俺の顔 小澤征悦(上)

カメラに向かってウインクする小澤征悦
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 りりしい風貌で硬派な作品やクールな役への起用が多い俳優・小澤征悦(42)。素顔はお笑いが好きで、ダウンタウンを「師匠」と崇(あが)めるひょうきん者だ。世界的指揮者の小澤征爾氏(81)を父に持ち、もちろん音楽にも親しむが、その楽しみ方はユニーク。自称「おうちギタリスト」で、自宅で一人、アコースティックギターの弾き語りを満喫している。 (飛澤 美穂)

 トレードマークはワイルドな濃い眉毛。「一切いじっていない天然物です。大間のマグロみたいなもんですよ。メークさんに“切りましょうか”と言われても“ノー、触らないでくれ”って言います」とドヤ顔で語る。精悍(せいかん)な顔つきで近寄りがたいイメージがあるが、ユーモアたっぷりの人柄。「篤姫(08年のNHK大河ドラマ)で西郷隆盛を演じた時も、このままの眉毛でいくと思ったら(メークで)足されました。西郷さんには負けたなと思いました」と笑い話は止まらない。

 1メートル83という長身も手伝い、刑事など骨太の役で映える。テレビ東京のスペシャルドラマ「花実のない森」(29日後9・00)は松本清張の小説が原作のミステリーで、過去を背負った会社社長という役どころ。一方、4月スタートの同局の連続ドラマ「マッサージ探偵ジョー」(土曜深夜0・20)では、刑事役だが一風変わったコミカルなキャラクターに挑む。

 「ピエロになるのは大好きです。どうせなら、みんなで楽しくという気持ちがあるので」とサービス精神旺盛。ダウンタウンを「師匠」と尊敬し「DVDは、ほぼ全部持ってますよ。人を笑わせるのは難しいことで、それをプロとしてやっているのは凄い。憧れています」と熱く語る。「吉本に入ろうかな」と付け加えるのも忘れなかった。

 98年にNHK大河ドラマ「徳川慶喜」の沖田総司役でデビューし、来年、俳優生活20年を迎える。昨年は映画「JUKAI―樹海―」でハリウッドに挑戦し、米人気ドラマ「クリミナル・マインド ビヨンドボーダーズ」で海外ドラマも経験。今も海外作品のオーディションを積極的に受けており「向こうでは僕という存在は知られていなくて、何者でもないゼロの自分に戻れる場所としては最高。オーディションで落ちても、いい経験だと思えます。挑戦しないのはもったいないと思う」。19年前、「徳川慶喜」の会見で「海外でもやりたい」と語った未来を有言実行で切り開いている。

 ◆小澤 征悦(おざわ・ゆきよし)1974年(昭49)6月6日生まれ。米カリフォルニア州サンフランシスコ出身。3歳までボストンで過ごした。98年に成城大学文学部を卒業し、「徳川慶喜」で俳優デビュー。翌年、崔洋一監督の「豚の報い」に主演し映画初出演。主な出演作はNHK「坂の上の雲」、テレビ朝日「TEAM〜警視庁特別犯罪捜査本部」、映画「クライマーズ・ハイ」「探検隊の栄光」「64―ロクヨン―」など。姉の小澤征良(45)はエッセイスト、シンガー・ソングライターの小沢健二(48)はいとこ。

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2017年3月19日のニュース