大山真志「真田丸」信政役で兄弟の葛藤表現 堺雅人らと映像世界で共演「幸せ」

[ 2016年12月6日 08:10 ]

「真田丸」で真田信政を演じる大山真志(C)NHK
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 NHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)で俳優の大山真志(27)が真田信之(大泉洋)の次男・信政を熱演している。大坂の陣には真田家代表として兄の信吉(広田亮平)とともに徳川方で出陣。兄弟の葛藤や叔父である主人公・幸村(堺雅人)と戦う真田家の運命について語った。

◆真っすぐな若武者役、兄・信吉には「コンプレックス持っている」

 信之と稲(吉田羊)の間に生まれた信政は武術を得意とする青年。真っすぐに突き進む考えの持ち主ゆえ、周囲に危うさを感じさせる。異母兄弟で、おこう(長野里美)が母の兄・信吉との関係について大山は「おそらく兄上に対してコンプレックスを持っていると思う。自分は正室の人間だが、生まれたのがひと月しか違わないのに(信吉を)『兄上』と呼ばないといけない。自分の方が力も強いのに…という気持ちがあると思う」と説明する。

 初陣となる大坂の陣でも兄弟の葛藤は鮮明に。「信政は本当に真っすぐな男なので、自分がいる立場を貫くことこそが正義だと、それが真田家を残していくことになると思っている。でも兄は違っていて、考え方が大人。あの若さで“戦うことがすべてではない”と分かっている。信政は真っすぐで不器用。大人な感じの信吉を少し嫉妬していると思う」。大山は信政の真っすぐな“熱さ”と兄への“対抗意識”を劇中で巧みに表現している。

◆大坂の陣で対峙、叔父・幸村を「憎みきれていないのではないかと…」

 舞台「ミュージカル・テニスの王子様」(09年)「弱虫ペダル」(12~14年)など演劇を中心に活躍。「生の芝居でお客さんの目から見るものという前提があるのが舞台。舞台とは違う自分を見て頂けるのは嬉しい。映像を通して自分を知ってもらえるのは有難い」と映像世界での得難い経験を喜ぶ。もちろん、演技の研さんにも抜かりはない。「芝居の方法とかもまったく違う。真田丸には舞台にもたくさん出ていらっしゃる方が多い。そういう方たちのなかでやらせてもらえるのは幸せ。真摯に役と向き合って演じている姿を見て頂けたらなと思います」。名だたる共演者から刺激を受けている。

 一族の存亡が懸かった「犬伏の別れ」を経た真田家が、再び敵味方となるクライマックス大坂の陣。豊臣方についた叔父・幸村と対峙する過酷な運命が待ち受ける。第48話「引鉄」では次なる戦いの前に幸村と対面。幸村の子で、従兄弟にあたる大助(浦上晟周)に対して信政は「大助の父親は大御所に逆らった大罪人です」「叔父上であろうがなかろうが、徳川に歯向かったことは間違いありません」と敵意をむき出しにする。

 幸村に対する複雑な心境を大山はどう解釈したのか。「幸村に対しては最後まで憎きという感じ。だが、幸村をストレートに嫌いだとは思っているが憎みきれていないのではないかと…最終回でどうなるのかっていう感じです」と詳細は明かさなかったが、ラストの展開について自身の思いを口にした。真田の血を引き継ぐ若武者が、真田の運命に立ち向かっていく。

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