真木よう子「貧乏育ちだった」団地でアイス食べるシーンに懐かしさ

[ 2016年4月24日 18:22 ]

映画「海よりもまだ深く」完成披露試写会に登壇した真木よう子

 女優の真木よう子(33)が24日、都内で行われた映画「海よりもまだ深く」(5月21日公開)の完成披露試写会後の舞台あいさつに、俳優の阿部寛(51)、是枝裕和監督(53)らとともに登壇した。

 今回、中年ダメ男を演じた阿部は「ここまでダメダメな男を演じたのは初めてでした」と言い、「親戚とか近所のおじさんとか、昼間っから仕事をしない人が周りにいて、子どものころによく観察していて50になっても鮮明に覚えていて、そういう人を憎めなかったので、そういうところが出ればいいなと思いました」とコメント。演じた役の「セコイところとか、弱いところとか、そういうところが好きでした」と明かし、自身もセコイのか聞かれると「すみません…」と苦笑いを浮かべた。

 一方、阿部が演じるダメ男の元妻でしっかり者の役を演じた真木は、印象的なシーンを聞かれると「私も貧乏育ちだったので、カルピスのアイスをガリガリ食べるシーンで懐かしいなって思いました」と話し、監督が実際に約19年住んでいた団地の狭い部屋で撮影した感想を聞かれると「狭かったけど、私は小さい頃にまったく同じようなアパートに住んでいたので、懐かしい気持ちで撮影していました」と感慨深げに語った。

 さらにストーリーにかけて、自身の人生でのターニングポイントを聞かれた真木は「子どものころにすごく変わっていた子で、(空を飛んでいる)飛行機に自分は追いつけると思って、空を見ながらずっと走っていたんですよ。あそこら辺からじゃないですかね」と変わったエピソードを話して会場を沸かせた。

 なお、同作は第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門への出品が正式決定し、阿部は「団地という狭い空間でギュウギュウになりながら撮影して、その距離感が面白かったので、それがどれくらい海外の方に通じるのか楽しみです」と笑顔を見せ、是枝監督は「皆さんの人生で起きる程度の出来事だけで作られた小さな物語が、ああいう映画祭で選んでいただいて上映していただけるのは、とても誇りに思います」と喜びを語った。

 同作は、自称作家で今は探偵事務所に努めている中年ダメ男と、たまたま母が住む団地に集まった元妻と息子の“元家族”が、台風のため一夜を一緒に過ごす中でそれぞれの想いが交錯する姿を描き、“海よりもまだ深い”人生の愛し方を教えてくれる人間ドラマ。このほか、同舞台あいさつには俳優の吉澤太陽(13)、樹木希林(73)も登壇した。

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