フジ社長 安倍首相出演番組放送取りやめに言及「1にも2にも、震災」

[ 2016年4月22日 16:07 ]

 フジテレビの亀山千広社長(59)が22日、東京・台場の同局で定例会見を行った。安倍晋三首相(61)がゲスト出演し、17日に放送予定だった松本人志(52)がMCを務める「ワイドナショー」について放送を見送った件についてコメントした。

 説明を求められた亀山社長は「時事問題だけでなく、さまざまなトピックスを取り上げている。現職の総理大臣である安倍さんにゲストに出演していただいて、幅広いテーマで首相がというより、人間・安倍晋三がどんなことを考えて、コメントするんだろうという意図で、出演をお願いして、出演が実らなかった」とし、同局は番組での内容については「人間・安倍晋三について語ったということだけ」とした。

 見送った理由については「1にも2にも、震災」と断言。「本震があって以降、報道番組はぐっと変わった。本来はあの番組は旬なテーマを取り上げているので、地震の起きた昼に収録しており、時期的にもまったく地震も触れていないため」とした。

 放送予定だった「ワイドナショー」は14日に収録され、9日に行われた「桜を見る会」など、いくつかのニュースについて語り合っていたとされるが、14日夜に発生した熊本地震を受け、放送の取りやめを決定。同局は「地震に全く触れていないことに鑑みて判断した」と説明。同番組に現役の政治家が出演するのは初めてで、松本と安倍首相は今回が初対面とあって、注目が集まっていた。

 17日は熊本地震の報道番組を放送した。同局は後日放送するかはこの日もまだ「検討中」とし、24日の放送分では「地震の話題を入れざるをえない。今日(22日)収録される」とした。安倍首相の出演は24日の衆院北海道5区補欠選挙を控えている時期で、政権が取り組む政策をアピールする狙いがあると考えられた。一部ではその時期を問題視する声もあるが、「(人間・安倍晋三について語る内容で)補選への影響はないと考えた。以前から番組は出演依頼をしていたと聞いている。通常の出演交渉の経緯で決まったこと」と意図的なものではないとし、出演依頼したことには「反省すべき点はない」とした。

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2016年4月22日のニュース