健さん闘志燃やした言葉と写真「俳優に向かない 目が駄目だ」と水を運ぶ少年

[ 2014年11月18日 18:54 ]

高倉健さん(2012年8月撮影)
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 「人生は切ない。切ないからこそ、何かに『うわっ』と感じる瞬間がある」。10日死去した俳優高倉健さんは、2011年12月のインタビューでそう語っていた。最後の主演映画の台本には、東日本大震災で被災した少年の写真を貼り、自らを奮い立たせた。切なさを抱えて生きる人の思いを、演技に込めた。

 映画関係者に見いだされ、生活のために俳優になった。指導を受けた俳優座で「俳優に向かない。目が駄目だ」と言われ、逆に「このやろう、負けるもんか」と闘志を燃やした。

 以来、生涯で205本の映画に出演したが、何度も俳優をやめようと考えた。晩年も「俳優の仕事とは何なのか」と迷いがあった。だが震災を機に「持ち時間がない」と思い直し、6年ぶりに映画「あなたへ」で主演した。「いつまでも生きているわけじゃない。やらないと火花は出ない」

 新聞を切り抜いて台本に貼ったのは、震災のがれきの中、唇をかみしめて水を運ぶ少年の写真。毎朝音楽を聴きながら見つめる。「宝物です。ぎゅっと気合が入る。被災地をずっと思っています」

 ファンへのメッセージを求められると、照れながら話した。「みんなしんどいところで我慢してやっている。人は負けることがある。それでも負けないぞと思ってやっていれば、いい人に出会える。その出会いを信じて頑張るしかないんじゃないでしょうか」

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