北島三郎「最も多くの座長公演」ギネス申請検討、通算4500回達成

[ 2014年9月24日 06:00 ]

公演フィナーレで観客に手を振る北島三郎

 最後の座長公演を東京・明治座で行っている歌手、北島三郎(77)が23日、夜の部の舞台で通算公演回数4500回を達成した。1968年(昭43)9月、東京・新宿コマ劇場での第1回公演から46年かけての金字塔に舞台上では思わず涙。関係者は「最も多くの座長公演を行った歌手」として、ギネス世界記録申請を検討していることを明かした。

 北島がラストの「まつり」を歌い終えると、次女の婿でもある歌手の北山たけし(40)の音頭で、1200人の観客が「4500回おめでとう!」と一斉に祝福。泣きじゃくる三女で女優の水町レイコ(39)から花束を渡されると「皆さまに支えていただき、本当に幸せ。4500回を振り返ると、自分でも気の遠くなるくらい、よく頑張ったな、と思います」としみじみ話した。

 舞台は、7月に急逝した弟で演出家でもある大野拓克(ひろかつ)さん(享年67)の“遺作”でもある。「かわいい弟が、この舞台の少し前に先だってしまいまして…」と話すと、思わず涙。この日は客席で雅子夫人(77)が遺影を手に見守っており「客席のどこかで見てくれてると思います」と声を詰まらせた。

 昨年末でNHK「紅白歌合戦」を卒業し、毎年行ってきた1カ月単位の座長公演にも幕引きを宣言。11月の大阪・新歌舞伎座を経て、来年1月29日の福岡・博多座公演千秋楽まで完走すれば、通算4578回という前人未到の偉業となる。

 関係者は「1幕にお芝居、2幕に歌謡ショーという座長公演スタイルは日本以外にない。そういうのがOKかという部分もあるが、我が国の長い歌謡史で半世紀近く座長公演をした人はおそらくいないだろう」と力説。「博多座が終わったら、諸手続きに取りかかることを検討しています」とギネス申請に前向きだ。

 ただ「世界のサブちゃん」にとってはギネスも通過点。座長公演を退いた後も地方を回っての単発公演などを行う予定。この日も「引退じゃないよ!」と繰り返し強調。完成のない歌の道を感謝しながら進んでいく。

 ◇歌手のギネス記録(カッコ内は認定時)

 ▼KinKi Kids デビューから13曲連続ヒットチャート1位を記録(02年12月)。現在は33作連続で記録更新中

 ▼AKB48 世界一人数の多いポップグループ(10年3月)、グループ149人が参加した恋愛妄想ゲームが「最も多くのポップシンガーがフィーチャーされたビデオゲーム」に(12年12月)など

 ▼河村隆一 6時間半で104曲を熱唱。8時間以内に100曲を歌うソロアーティスト部門で認定(11年5月)

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