ASKA被告 剣道で薬断ち!施設代表助言「達成感を…」

[ 2014年9月14日 05:30 ]

ASKA被告

 覚せい剤取締法違反罪などに問われた歌手のASKA(本名宮崎重明)被告(56)に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が下って一夜明けた13日、同被告は入院先の千葉市内の病院で薬物依存の治療を再開した。治療プログラムは近く終わるとみられ、来週にも退院する可能性がある。一方、薬物依存回復のためのリハビリ施設の代表はASKA被告に特技の剣道に打ち込むことを勧めた。

 シャブ断ちへの一本道だ。学生時代に打ち込んだ剣道が、ASKA被告を救うかもしれない。

 リハビリ施設「館山ダルク」(千葉県館山市)の十枝晃太郎代表は「何かに集中して打ち込むことは薬物依存を克服していく上で大切なこと。剣道は腕を上げた時の達成感が大きいし、お勧めできる」と推奨した。

 ASKA被告は剣道3段の腕前。自衛官で剣道の師範でもある父親から剣道を教わり、幼少期から高校3年まで続けた。高校2年の時には個人戦でインターハイに出場。歌手になってからも道場に通うなどして続け、趣味の一つとしてきた。

 自身も重度の薬物依存から抜け出した経験のある十枝代表は「薬物依存から脱却するには、何よりも達成感を得ることが大事」と説明。覚せい剤を吸う→達成感を得る→幸せを感じる、という染みついた習慣を変えるため、「覚せい剤を吸わなくても達成感が得られるんだということを脳に教え込んでいく必要がある」と話した。

 そのためには「(剣道の)大会に出て拍手を浴びると達成感が大きい。子供に教えて感謝されるのもいい」と助言。十枝代表自身は沖縄のエイサーに打ち込み、よく人前で披露したという。

 ASKA被告は7月3日に千葉市内の病院に入院し、最先端の薬物依存治療法「条件反射制御法」を受けている。覚せい剤などの擬似摂取を続け、覚せい剤を吸っても達成感が得られないことを脳に植え付けていく治療だ。病院にはこの治療法の第一人者の医者がおり、患者に対し10週間のプログラムを組むという。ASKA被告は近くプログラムを終えるとみられ、来週にも退院する可能性がある。

 この医者は退院後にリハビリ施設に入ることを患者に勧めており、ASKA被告も従うとみられる。施設では、条件反射制御法の治療を続けるなどした13カ月間のプログラムが組まれる。この間、懸命に剣道に打ち込むことが、更生の近道となりそうだ。

 ▽ダルク 薬物依存患者にリハビリを施す民間施設。共同生活の場を提供し、カウンセリングや運動などのプログラムで回復と社会復帰を支援する。1985年(昭60)、東京都荒川区に東京ダルクが設立され、現在は全国に76施設がある。利用者は約1000人。

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