妖怪ウォッチ 人気の裏に巧妙な仕掛け 2週間に1度“戦略会議”

[ 2014年8月2日 17:28 ]

腕時計型おもちゃ「DX妖怪ウォッチ タイプ零式」の抽選販売に並ぶ子ども連れの大人たち

 ゲームやアニメで子どもに大人気の「妖怪ウォッチ」の腕時計型おもちゃが2日発売され、各地の量販店などでは、買い求める客が長蛇の列をつくった。大旋風を巻き起こした背景にはゲーム、アニメ、グッズを相互に関連させ、購買意欲を刺激する「クロスメディア」と呼ばれる企業の巧妙な仕掛けがある。

 クロスメディアは当初からグッズ販売を狙って、ゲームやアニメの主人公に腕時計やメダルを使わせるといった手法だ。

 原作をつくったゲームソフト会社レベルファイブ(福岡市)を中心に、バンダイ、電通などは2週間に1度のペースで集まり、商品投入などの戦略を周到に練っているという。

 SMBC日興証券の前田栄二シニアアナリストは「以前からある手法だが、妖怪を友達にする設定が子どもにうけた。今年の大ヒット商品は間違いない」と指摘する。

 ただ、人気に過熱感もある。7月に先着50万枚で売り出した特典メダル付き映画前売り券は、12月公開にもかかわらず、短期間で売り切れが続出した。インターネットオークションに多数が出品され、大人による転売目的の購入に批判の声も上がった。

 今回の「DX妖怪ウォッチ タイプ零式」の発売では、完売で買えない顧客の怒りを避けようと、販売方法や入荷数を事前に知らせない量販店もあった。

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2014年8月2日のニュース