「お父さん犬」事務所が所得隠し　東京国税局、１億円指摘

ＣＭで人気となった「お父さん犬」

　ソフトバンクモバイルのＣＭで「お父さん犬」として人気が出た北海道犬を所有する千葉県成田市の「湘南動物プロダクション」が東京国税局の税務調査を受け、前身の会社を含め２０１３年７月期までの５年間に、約１億円の所得隠しを指摘されたことが１日、分かった。追徴税額は、重加算税を含め約４０００万円に上るもようだ。

　同プロダクションの社長は「税務調査は受けたが、所得隠しという指摘を受けたことは一切ない。見解の相違で国税局から指摘を受けた部分は修正した」と話している。

　関係者などによると、０７年にＣＭが始まって以降、売り上げを伸ばしていたが、前身に当たる同じ名前の会社は１２年７月期までの４年間、税務申告をしていなかった。１２年８月に設立され、業務を引き継いだ湘南動物プロダクションも、売り上げの一部を除外するなどしており、国税局は仮装隠蔽（いんぺい）を伴う所得隠しと判断したとみられる。