小澤征爾氏が本格的活動再開 50分のオペラを指揮

[ 2013年8月23日 22:29 ]

 病気療養のため2012年3月から公演活動を休止していた世界的指揮者の小澤征爾さん(77)が23日夜、長野県松本市で開催中の音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル(SKF)松本」で、約50分のオペラ「こどもと魔法」を指揮した。約1年半ぶりの本格的な活動再開となる。

 会場は約1500人の観客で満員。小澤さんは割れるような拍手の中、オーケストラの中を分け入るようにステージに登場した。

 「こどもと魔法」はフランスの作曲家ラベルの作品で、小澤さんはリズミカルに、ときに踊るように体を動かしながら指揮した。盛り上がる場面も力強く振り切った。

 オペラに先立ち、今年5月に死去したバイオリニスト潮田益子さんを追悼して、モーツァルトの弦楽合奏曲も指揮した。

 カーテンコールでは歌手に手を引かれて登場、会場から大きな拍手がわき起こり、小澤さんは何度も笑顔を返していた。

 この日の公演は天皇、皇后両陛下も鑑賞された。

 小澤さんは「こどもと魔法」を、25日、28日、31日にも指揮する予定。9月6日にはジャズピアニストの大西順子さんとも共演する。

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2013年8月23日のニュース