恩師死去後初コンサート…氷川きよし、嗚咽交じり涙の熱唱

[ 2012年5月8日 06:00 ]

 歌手の氷川きよし(34)が7日、奈良市内でコンサートを行った。ステージは、恩師で所属事務所「長良グループ」会長の長良じゅんさん(享年74)が今月2日に米ハワイで死去してから初めて。

 開演から約1時間後、新曲「櫻」を披露する際、「(櫻は)東日本大震災で亡くなった方への追悼を込めて作っていただきました。これからも、この作品を歌って…」と声を詰まらせた。そして「この歌を伝えることが氷川きよしの使命だと思っています」と話した。

 長良さんの思い出がよぎったのか、目に涙を浮かべ、途切れ途切れに歌い、客席に向かって「こんな歌い方をしてしまって、すみません」と深々と頭を下げた。続くカップリング曲「出発」では「この場所から“出発”しなければならない」と話し、気持ちを切り替えようと精いっぱいの笑顔を浮かべた。

 それでも途中から歌声は嗚咽(おえつ)交じりに。客席から「頑張れ、きよしー!」の声を浴び「本当にうれしい。心にジンジンきています」と応じた。昼夜2公演で20曲ずつ歌唱。「人生は悲しいことや楽しいことの繰り返し。また、笑顔になるために生きているんです」と前を向いた。

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2012年5月8日のニュース