紅白視聴率41・6%、NHK「ミタ」超えにホッ

[ 2012年1月3日 06:00 ]

 昨年大みそかに放送した「第62回NHK紅白歌合戦」の平均視聴率は午後9時からの第2部で41・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。4年連続の40%超えで、昨年大ヒットした日本テレビ「家政婦のミタ」の40・0%も上回り、NHK局内からは安どの声が漏れた。最大のテーマだった東日本大震災からの復興への願いは届いたようで、被災地の仙台地区と福島地区で前年よりアップした。

 高視聴率が使命の紅白だが、今回はもう一つのプレッシャーがあった。紅白放送前まで、2011年の最高視聴率だった「家政婦のミタ」最終回(12月21日放送)を超えるかどうかが、局内外ともに注目だった。

 結果は前年2010年の41・7%を0・1ポイント下回ったが、ミタを1・6ポイント上回る“勝利”。ある関係者は「40%は達成できるだろうと予想していたが、実際に数字を見てホッとした」と胸をなで下ろした。紅白当日も「対ミタ」は話題に上り、松本正之会長は報道陣に「意識していない」と話したものの、局内には「下回ったらどうしよう」と心配する声もあった。

 午後7時15分からの第1部は35・2%で前年より0・5ポイント下落。関西地方は第1部が34・1%、第2部が41・9%だった。

 第2部は岩手県陸前高田市出身の千昌夫(64)、福島県郡山市出身の西田敏行(64)が被災地と中継をつないで歌唱。長渕剛(55)が宮城県石巻市から被災地唯一の中継出演をしたほか、米歌手レディー・ガガ(25)がニューヨークからビデオ出演で「JAPAN!」とエールを送るなど、被災地を勇気づける内容が色濃く出ていた。

 仙台地区の第2部は47・0%で前年より6・7ポイントアップ、福島地区も47・5%で前年比7・5ポイント増。仙台地区の45%超えは51・2%だった01年以来10年ぶり、福島地区は45・0%だった04年以来7年ぶりとなった。

 NHKエンターテインメント番組部の古谷太郎部長は「全身全霊を込めた歌唱により、一つ一つのシーンが例年にも増して感動的に伝わったと考えます。“あしたを歌おう。”という今回のテーマがしっかりと視聴者の皆さんに届き、40%を超える支持をいただきました」と分析した。

◆昨年の高視聴率番組◆

(1)41.6% 第62回NHK紅白歌合戦
(2)40.0%家政婦のミタ・最終回
(3)35.1%サッカーアジア杯準決勝・日本×韓国
(4)33.1%サッカーアジア杯決勝・日本×オーストラリア
(5)29.8%NHKニュースウォッチ7
(6)29.5%第87回箱根駅伝・復路
(7)29.3%フィギュアスケート世界選手権・女子フリー
(8)29.0%サッカー女子ロンドン五輪アジア最終予選・日本×韓国
(9)27.8%フィギュアスケート世界選手権・女子SP
(10)26.7%全日本フィギュアスケート選手権・女子フリー

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2012年1月3日のニュース