サプライズなし…今年の紅白は“嵐請い作戦”

[ 2010年11月25日 06:00 ]

 大みそかの「第61回NHK紅白歌合戦」(午後7・30)の出場歌手が24日、東京・渋谷の同局で発表された。出場44組は1989年に2部制が導入されてから最少で、初出場も史上最少の5組だった。NHKは「歌のプレゼンテーションをしっかりしたい」としており、司会の「嵐」を目立たせる、雨請いならぬ“嵐請い作戦”に出る。復活組は郷ひろみ(55)ら3組だった。

 初出場歌手10人が壇上に上がった会見場。配られた出演者リストを見た報道陣からは、例年あるはずの驚きの声は漏れなかった。
 初出場歌手は1955年の第6回、1982年の第33回と並ぶ最少の5組。出場歌手数も88年の42組以来、22年ぶりの40組台。この時は昭和最後の年で、午後9時スタートの1部制だった。
 前年比では6組減。昨年は第60回のメモリアルイヤーで、開始時間が午後7時15分と今回より15分早かったとはいえ、思い切った削減だ。
 井上啓輔チーフプロデューサーは「曲のプレゼンテーションをしっかりしたいという思いがあった。聴いていただく上で大事なことだと思っているが、これまでは予定していた言葉を話せずに次の曲に行ってしまうことがあった。きちんとしたプレゼンテーションができるギリギリの時間を模索した結果」と説明。初出場組については「結果的にお願いしたい人がその数だった」と語った。
 「出演者はこれでほぼすべて」とも話し、昨年の英歌手スーザン・ボイル(49)や矢沢永吉(61)のような特別出演はないことも示唆。その分、司会のプレゼンテーションを重視、よりスポットライトを当てていこうとの思いがありそうだ。
 今年の司会は「嵐」と女優松下奈緒(25)のコンビ。紅白の司会は初めてで、平均年齢は27・5歳で、史上2番目の若さ。このフレッシュさに加え、「嵐」は昨年紅白の歌唱時視聴率が42・0%、松下はヒロインを務めた朝ドラ「ゲゲゲの女房」の最高視聴率が23・6%をマークする人気者。その勢いに懸けた紅白が展開されていきそうだ。

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2010年11月25日のニュース