[ 2010年9月4日 06:00 ]

延原の指揮の下、弦楽器の編成を絞って演奏する大阪フィル(C)飯島隆

 独自の「こだわり」の第1は指揮者。関西を拠点とするバロック・古楽音楽の総合演奏団体である日本テレマン協会(コレギウム・ムジクム・テレマン)を主宰する延原武春がタクトを執る。モダン楽器を使うフル編成のシンフォニー・オーケストラである大阪フィルと古楽やバロックの演奏を多角的に追究してきた延原との異色のコラボ企画が実現するきっかけとなったのは昨年9月に行われた他団体主催による両者の初めての本格的共演だった。作曲家在世当時の演奏法、いわゆるピリオド奏法を追究した延原の演奏スタイルは、大阪フィルにとっては馴染みが薄いものだった。それが逆に多くの楽員にとって新鮮な刺激をもたらすとこととなり、聴衆からも大好評を博したという。「こうした刺激が新しい音の地平を切り拓いていくはず」との思いから、3年間に亘るシリーズ実現に結び付いた。

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2010年9月4日のニュース