小室容疑者 謝罪から3カ月後豹変!突如提訴

[ 2008年11月8日 06:00 ]

 著作権譲渡をめぐる詐欺容疑で大阪地検特捜部に逮捕された音楽プロデューサー小室哲哉容疑者(49)が昨年、被害者の投資家に返金を約束した3カ月後に、返還債務がないことの確認などを求めて提訴していたことが7日、分かった。返金を約束した時は「5億円はお返しします」と神妙に謝罪していたという。

 小室容疑者と兵庫県芦屋市の投資家は06年8月、806曲の音楽著作権を10億円で譲渡することで仮契約。投資家は小室容疑者の求めに応じ5億円を先払いしたが、著作権は譲渡されず、返金を求めた。小室容疑者は07年7月31日、投資家宅を自ら訪れ「申し訳ありません。お金はちゃんとお返しします」と直接謝罪。神妙な様子だったという。
 しかし、その後も返金はなく、不安になった投資家が小室容疑者の関係者に問い合わせを繰り返したところ、10月31日に突然、小室容疑者が5億円の債務不存在と1億円の慰謝料を求め、神戸地裁尼崎支部に提訴した。
 投資家は支払いなどを求めこれに反訴。結局、今年7月に小室容疑者が6億円を支払うことで和解したが、解決金は期日までに支払われず、投資家は大阪地検に刑事告訴した。
 小室容疑者は07年8~9月、将来作った楽曲の音源をCD化できる「原盤権」を譲渡する契約を2つの音楽プロダクションと相次いで締結。無理な方法で“将来の財産”を売ってまで金を集めようとしていたとみられる。
 小室容疑者と数多くのヒット曲を出してきたエイベックスの松浦勝人社長は7日の中間決算報告で、小室容疑者の逮捕について「すごく遺憾な気持ちでいっぱいですが、近い将来、小室さんが音楽制作に復帰して、あり余る才能で再び活躍してくれることを切に願うばかりです」と話した。同社は、CDの発売中止を決定。1000万円台前半の影響があるという。

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2008年11月8日のニュース