28年ロス五輪で“ドリーム侍” 連覇へドジャース・大谷&由伸ら史上初メジャーリーガー出場前進

[ 2024年2月9日 05:00 ]

大谷翔平がロス五輪に出場できる可能性が出てきた
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 「最強侍ジャパン」結成が、現実味を帯びてきた。スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が7日(日本時間8日)、「28年ロサンゼルス五輪にメジャーのスター選手が参加する可能性」と題した記事を掲載。「一部のオーナーの間では多くの支持が高まっている。それは昨年のWBCの大成功が背景にある」と説明した。

 フロリダ州オーランドでこの日、大リーグ機構(MLB)が定期的なオーナー会議を開催。その席で、ドジャース・山本、カブス・鈴木の代理人事務所代表で、同五輪組織委員会会長でもあるケーシー・ワッサーマン氏が、28年7月開催の五輪野球開催方式について提案した。参加国を6か8に絞り、期間を5、6日間とする案や、例年7月中に行われるオールスター戦を中止し、通常の球宴期間で開催する案も披露。出席した関係者は「レギュラーシーズンの中断が最小限にとどめられるのは重要なこと」とした。

 球団側はこれまで、故障や日程面の影響などを理由に、メジャーリーガーの五輪派遣に消極的だった。だが昨年10月、野球が五輪追加競技として正式決定した際、世界野球ソフトボール連盟のリカルド・フラッカリ会長が、MLBからトップ選手派遣の確約文書を受け取ったと明かしていた。MLB選手会のトニー・クラーク専務理事もこの日「選手会は五輪と野球について、どんな正式提案も喜んで耳を傾ける」との前向きな声明を出した。

 正式決定となれば、ドジャース・大谷、山本をはじめ日本人メジャーリーガーの招集が可能。さらに、いずれも早ければ今季終了後にポスティングシステムでのメジャー移籍の可能性があるロッテ・佐々木、ヤクルト・村上が海を渡った場合も、メンバーに名を連ねる支障はなくなる。今後、さらにメジャー移籍する選手が増えれば「オールメジャー侍」で、21年東京からの五輪連覇に挑む可能性もある。

 かつて大谷は五輪について「(野球を)見たことがない人が、目にするチャンスがある。目に留まれば、やってみたいなと思う人も増えるかもしれない」とWBCとは違う思いを語っていた。ロブ・マンフレッド・コミッショナーが、8日(同9日)のオーナー会議後に会見予定。発言に注目が集まる。

 ≪過去の大会はマイナー中心≫五輪の野球競技は過去、大リーガーは不参加でマイナー選手の出場が中心。21年東京五輪の米国代表では、メジャー通算218本塁打で35歳のフレージャーや108勝で37歳の左腕カズミアーらメジャーで実績のある選手が出場したが、メジャー出場の前提となる40人枠から外れていた。メキシコ代表でも通算317本塁打で39歳のゴンザレスは当時、メキシカン・リーグ所属。ドミニカ共和国代表で通算344本塁打のバティスタも当時40歳だった。一方、WBCでは各国とも第1回大会から大リーガーが出場している。

 ≪米メディア提案 球宴もLA開催≫「ジ・アスレチック」は28年ロサンゼルス五輪により球宴が中止になる可能性も言及する一方「あるいは五輪に合わせて球宴と両方をロサンゼルスで開催することも可能だろう。本塁打競争も一緒に」との代替案を示した。また、レギュラーシーズンの試合数減についても「非常に少なくて済む」とし、通常より4試合減の158試合前後になると指摘。26年の第6回WBCが同五輪野球競技の予選になるとの可能性も伝えた。

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