意志も眉毛も太いソフトバンクのドラ3広瀬「3年目までに本塁打王」「小久保監督さんのようになりたい」

[ 2023年12月5日 06:00 ]

目標に「ホームラン王」を挙げたソフトバンク・広瀬(撮影・岡田 丈靖)
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 夢は大きく、3年以内に50発で本塁打王だ――。ソフトバンクは4日、ペイペイドームに隣接の商業施設で育成含む15選手の新入団会見を行った。ドラフト3位の広瀬隆太内野手(22=慶大)は、同大出身の2人の先輩と連番となる背番号「33」に決定した。強打の二塁手としての理想像に現役時代の小久保裕紀監督(52)の名前を挙げ、指揮官の最多44本塁打を超える50本塁打を放ち、3年以内にタイトルを獲得するノルマを自らに課した。

 意志も、眉毛も太い。慶応幼稚舎初のプロ野球選手としても注目される広瀬は、具体的かつ、どでかい目標を流ちょうに挙げた。
 「3年目までに本塁打王ですね。これが最低目標で、50本は狙いたい。さらに近い存在となる小久保監督さんのようになりたいです」

 新入団会見では太い両腕で「本塁打王」と書いた色紙を掲げ、自己PRを続けた。「長打力が魅力で右の長距離砲として期待に応えたい。同世代の佐々木朗希投手と対戦したいし、本塁打を打ちたい」。真顔のポーカーフェース。緊張するそぶりもなく自信をみなぎらせた。

 慶大では、東京六大学リーグ歴代4位タイの通算20本塁打を放った。プロでは、同じ右のスラッガーだった現役時代の小久保監督を理想とする。大卒入団2年目の95年に28本塁打でパ・リーグ本塁王のタイトルに加え、二塁手でベストナインも獲得。01年には、キャリアハイ44本塁打を放った。「勝負強さがあって、仲間からの信頼も厚かった」。そんな指揮官を、YouTubeで研究を重ねてきた。さらに、守備位置にもこだわりがある。

 「打てるセカンドには牧さん(DeNA)、浅村さん(楽天)がいますけどやっぱり、二塁の小久保監督ですね」

 慶応高3年から、背番号「4」の強打自慢の正二塁手。瞬発系パワーは負けなしで「一瞬の力でどれだけ球を飛ばせるか」が持論。小久保監督の座右の銘は「一瞬に生きる」で著書にもなっている。「ぜひ、学ばせてもらいます」と“一瞬”つながりで、オフに読み始める予定も立てた。「セカンドで定着できるように、まずは奪いたい」と強打を売りに来春からの二塁でのレギュラー獲りを狙う。

 チームの支配下で3人目の慶応ボーイの背番号は「33」に決まった。同「31」は正木で「32」が柳町と慶応高、慶大出身トリオが並ぶ形となった。正木からは事前に連絡があり「施設が充実しているよ、と聞きました」と感謝するが「切磋琢磨(せっさたくま)したいし、死ぬほど練習したい」と先輩にも負けるつもりはない。太い芯を持って50発への道をスタートさせていた。 (井上 満夫)

 ≪王会長からも学ぶ≫広瀬は、王貞治球団会長とも積極的に交流を図るつもりだ。通算868本塁打に関して「40本塁打を20年間、打ち続けられて800本塁打。ありえない数字ですよね(笑い)」と興奮気味。3日のウエルカムパーティーでは「期待しているよ」と声をかけられたことを喜びつつ、「投手にマークされていく中での打席の気持ち。メンタル面をお聞きしたいです」と意欲的だった。

 ◇広瀬 隆太(ひろせ・りゅうた)2001年(平13)4月7日生まれ、東京都東久留米市出身の22歳。慶応幼稚舎1年時に東久留米ハッピーズで野球を始める。慶応(神奈川)では高校通算41本塁打。慶大では1年春にリーグ戦デビューし、3年、4年時に侍ジャパン大学日本代表入り。リーグ通算歴代4位タイの20本塁打。憧れの選手はカブス・鈴木。1メートル82、90キロ。右投げ右打ち。

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