面談ジャイアンツ、大谷への口説き文句はボンズとの比較か!?「球場の影響はほんの1、2%」

[ 2023年12月5日 16:41 ]

バリー・ボンズ、大谷翔平
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 スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のジャイアンツ担当アンドリュー・バガリー記者が、すでに大谷翔平と面談を行ったとされるジ軍のファーハン・ザイディ編成本部長が、あのバリー・ボンズを引き合いに出し、大谷を口説いたのかもしれないと報じている。

 4日(日本時間5日)夕刻、ウィンターミーティング会場のジ軍のスィートルームで、担当記者を集めて、ザイディ編成本部長が現状報告。しかしながら大谷については一切コメントしなかった。本拠地オラクルパークで面談をしたという報道についても口をつぐんだ。「ファンにエキサイトしてもらわなければならない。それは確かで、FA市場での選手獲得は大きなパートになる。ジ軍をもっと素晴らしいチームにするのは私のプロとしての義務だ」。漠然としたことしか話さない。

 そんな中、雄弁に語ったのは「オラクルパークは特に左打者には不利な球場でFA選手の獲得に不利だと言われているが?」と聞かれたときだ。「データを見れば、球場がここ数年でより(左打者にとっても)公平になっているのが分かる。ライトフェンスの、風が吹き抜けるトンネルをふさいだり、そこにブルペンを移してフェンスも前に動かした。選手も違いに気づいていると思う。ただそれでも、この球場が野手よりも投手と契約したい時にアドバンテージになるのは確かだ。実際、これまでたくさんの投手をリクルートできた。

 しかしながら野手について話すと、相手によってプレゼンテーションの仕方も変わってくる。特定の打者で、特定の打球データを弾き出せる者(パワーヒッター)にとっては、私たちは「あなたの攻撃力に影響するのはこの球場でもほんの1、2%です。破滅的なものでは全くありませんよ」と言うことができる」。バガリー記者はその説明がよどみなく、すらすらとザイディ編成本部長の口から出てきたことに驚き、実は大谷に説明するために何度かリハーサルした後なのではないかと推測する。特定の打者とは左打者で、平均の打球速度で計測値の分布の99番目に位置(トップクラスを指す)し、ホームランの打球角度の平均が28度で、今季の打球をオラクルパークにかぶせて見ると、多くはフェンスを越えサンフランシスコ湾に落ちる打者のことかと、大谷の名前を出さずに訊くと。ザイディ本部長は笑いながら「バリー(ボンズ)のようなことって意味」と返答した。

 さらにその上で「バリーはジ軍の現役時代、7、8シーズンでアウェイよりもホーム球場の方が成績が良かった。驚くベきことだけど、オラクルパークの方がホームランをたくさん打ち、OPS(出塁率+長打率)も高かったんだ」と付け加えた。ちなみに大谷の今季の打球をオラクルパークにかぶせて見ると、いくつかホームランでなくなった打球もあったが、実は右翼線はナショナルリーグで一番短い309フィートゆえ、逆にホームランになった打球もあったとバガリー記者は補足する。ザイディ編成本部長は大谷についての直接的な質問には口をつぐんだ。しかし特定の打者で、特定の打球データを弾き出せるという話については雄弁だった。ボンズを引き合いに出しプレゼンテーションをしたのではないかと推測している。

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