槙原寛己氏 今年一番のピッチングを見せた戸郷に感じた安定感と余裕 最多勝は堅い

[ 2023年6月8日 05:20 ]

交流戦   巨人10-0オリックス ( 2023年6月7日    京セラD )

<オ・巨>今村からウイニングボールを渡される戸郷(撮影・後藤 正志)
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 【槙原寛己 視点】戸郷は今年一番のピッチングだった。5月24日のDeNA戦で完封しているが、その時よりも安定感があった。立ち上がりから直球もフォークもコース、高さを絶妙に投げ分けてオリックス打線に絞らせない。力を入れているように見えなくても直球は150キロを超えていた。

 ウォーカーの一発で中押しをしてもらった直後の6回、先頭の頓宮に左中間を破られた。1点も取られたくない場面。ここで戸郷は出力を上げた。杉本には3―2から内角低めにズバッと直球で見逃し三振。ゴンザレスは内角高めの151キロで空振り三振。2四球と投げにくそうだった広岡も左飛。この試合7回で138球と球数は多かったが、出力を調整しながら投げている戸郷は最後まで余力があった。

 テンポがいい戸郷が投げるときは打線も点を取ってくれる。これで7勝目。簡単には負けない、貯金が稼げる投手になった。この試合のピッチングを見る限り最多勝は堅いと見ている。(スポニチ本紙評論家)

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