エンゼルス・大谷 誠也の頭上越え16号!同い年の親友とMLB初対決で試合前は和気あいあい

[ 2023年6月8日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス7-4カブス ( 2023年6月6日    アナハイム )

<エンゼルス・カブス>4回、ソロを放つ大谷(撮影・会津 智海)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が6日(日本時間7日)、カブス戦で5試合ぶりの16号ソロを放ち、逆転勝利に貢献した。カブスの鈴木誠也外野手(28)と同い年の親友同士のメジャー初対決となり、試合前には「釣り」のパフォーマンスで共演。16号ソロは右翼フェンス際でジャンプした鈴木の頭上を越えた。3連戦第1ラウンドは大谷がメジャーの先輩の貫禄を示した。

 「越えてるよね?」「分からん」――。仲睦まじい2人のそんな会話が聞こえてくるような数秒間だった。

 0―4の4回。大谷がウェスネスキの内角高めカットボールを強振。ライナー性の打球は右翼フェンス際でジャンプした鈴木のグラブの、わずか60センチ上を越えた。最初はインプレーと判定されたが、リプレー検証に。三塁で待った大谷が鈴木に向かって右人さし指をさし本塁打をアピールすると、鈴木は何度も首を振りながら手のひらを上に向け、とぼけたポーズで応戦した。

 フェンス上部の本塁打境界線(イエローライン)を越えたと認定されると、鈴木に向かって右手を掲げてガッツポーズ。三塁打から一転、5試合ぶりの16号ソロとなり、ベンチでは兜(かぶと)、カメラマンに続き、新たに右手で波をつくるパフォーマンスも。2―4の5回には四球を選び、後続の適時打で4点差をひっくり返す逆転のホームを踏んだ。

 同じ94年生まれの28歳で、日本のプロ入り同期のメジャー初対決。試合前は抱き合い、拳を合わせ、談笑した。その後キャッチボール中の鈴木に向かい、大谷が釣り竿を投げ込むマネを披露。リールまで回すと、鈴木は口をパクパクさせて一本釣りされるようなジェスチャーで応じた。鈴木を魚の「スズキ」に見立てた?パフォーマンス後、バットでも大漁を釣り上げた。

 6月は21年に初の月間MVPに輝くなど相性が良い。今月は打率・333で初アーチとなり、シーズン41本塁打ペースを維持。カブス戦での本塁打も初で、これで21球団目となった。大逆転へのきっかけを生む一発に、ペリー・ミナシアンGMは「いい試合だった。翔平の本塁打が始まりだった」と称えた。

 この3連戦は投手大谷と打者鈴木の対決は実現しないが、チームの浮沈を握る2人。メジャーを舞台にしたライバル物語の続きはにぎやかに幕を開けた。(笹田 幸嗣通信員)

 ≪WBCでの共演はまだかなわず≫大谷と鈴木はプロ1年目の13年秋のフェニックス・リーグが初対面で、16年秋の侍ジャパン強化試合から本格的に交流をスタートさせた。17年の第4回WBCで共に侍ジャパンに選出されたが、その後、大谷が右足首痛で参加を断念。再び2人が選出された今年のWBCでは、鈴木が左脇腹痛で辞退した。キャンプ地のアリゾナから日本へ向かうチャーター機に同乗予定だっただけに、大谷は「残念がっていました」などと神妙に語った。16年の日本シリーズで投手VS打者で唯一対戦し、2三振、1四球。

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