ソフトB・近藤3連勝弾 オール直球勝負 大海との侍対決制した 古巣・日本ハムに恩返し

[ 2023年4月13日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5―2日本ハム ( 2023年4月12日    ペイペイD )

<ソ・日>5回、右越えに本塁打を放った近藤(撮影・中村 達也)
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 侍対決を制し3連勝だ。ソフトバンクの近藤健介外野手(29)が、12日の日本ハム戦(ペイペイドーム)で1―1の5回、WBC日本代表のチームメート伊藤から右中間へ本拠地初となる今季2号決勝本塁打を放った。先発の東浜巨投手(32)も粘投を見せ7回1失点で今季2勝目。チームは3連勝で10試合目にして早くも貯金を今季最多の6とした。

 男と男の、熱きオール直球勝負。軍配は近藤に上がった。マウンドには昨季まで在籍した日本ハムでも、侍ジャパンでも仲間だった伊藤。1―1の5回2死での3度目の対戦。この日の直球8球目の151キロを振り抜くと、打球は大歓声にわく右翼テラス席に吸い込まれていった。

 「全球が、真っすぐで。振り過ぎている点があったので力を入れず振りました。あの打席は力んでなかった」

 伊藤から勝ち越し2号ソロだけで終わらない。トドメまで刺すのが、この男のバットだ。3―1の7回2死二塁。7球目の144キロ外角高め直球を引きつけて左翼線上へ。打球ははねて観客席へ入る適時二塁打となった。ミッション完了とばかりに代走を送られてベンチで、はしゃいだ。

 新天地のホームで古巣との初対戦だった。ともに侍ジャパンとして東京五輪、WBCで世界一に貢献。「人見知りで口数多くないが大舞台に強い」と評価する後輩相手に初めての打席に立った。再会時の交流では「スローカーブ投げますよ」と宣言されたが投げてこなかった。

 それでも6試合ぶりアーチを含む2安打2打点。11日も1安打1打点。きっちり仕事はしたが「やりにくいし力が入った。打席にも立ったことないし。探りながらの受け身になった」と本音も吐露した。

 打ってほしい男が最高の形で打った。当然、藤本監督もご機嫌だ。「さすがは近藤くんというところでね。普通に、札幌ドームでフェンス直撃を見てきたので、ペイペイドームなら20本近くいくんじゃないの」と、さりげないおねだりも加える。

 これで2連敗後に3連勝。開幕ロッテ3連戦以来のカード全勝とした。11日は栗原で、この日は近藤。日替わりヒーローが勝ちへと導いている。「打線のね、つながりが出てきている。どっからでも、点は取れる」。14日からの楽天と敵地で初対戦を前に、指揮官は手応えを感じていた。(井上 満夫)

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2023年4月13日のニュース