レ軍傘下マイナーでコーチ就任の元ソフトB・倉野氏「自分の理論や考えを実践できることがうれしい」

[ 2023年1月20日 05:00 ]

レンジャーズ傘下のマイナーリーグで育成コーチになった倉野信次氏(提供写真)
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 大リーグ、レンジャーズは18日(日本時間19日)、元ソフトバンクコーチの倉野信次氏(48)が、傘下マイナーでアリゾナ・ルーキーリーグの育成コーチに就任したと発表した。

 日本の元プロ野球選手がコーチ研修や臨時コーチとして米国に渡ることはあるものの、雇われる形で契約することは珍しい。日本人投手コーチとしては、日本と米国の両プロ野球で指導する初のケースとなりそうだ。野手では、横浜(現DeNA)の元監督、山下大輔氏(70)がドジャース傘下のマイナーリーグで守備コーチを務めたことがある。倉野氏は「凄く光栄に感じる。米国での指導は、自分がやりたかったことの一つで、一つの夢がかなったと思っている」と語った。

 現役引退後の09年からソフトバンクの投手コーチを務め、千賀(メッツ)ら多くの投手を育てた。21年限りで退団。コーチとしての知識を広げるために、22年にレンジャーズ傘下のマイナーチームで1シーズン、研修を積んだことが評価され、今回の契約に至った。

 ソフトバンクのコーチとして早期に復帰する道を自ら断ち、単身海を渡って、自らの手で道を切り開いた倉野氏は「昨年は見て学ぶことがメインだったが、次はコーチとしての権限を与えられる。自分の理論や考えを実践できることがうれしい。また、昨年1年間の自分の姿や言動を評価してもらえたと思う」と意気込む。2月中に米国に渡り、レンジャーズ傘下のルーキーリーグや、ドミニカ共和国でプレーする若手を中心に指導する。

 ◇倉野 信次(くらの・しんじ) 1974年(昭49)9月15日生まれ、三重県伊勢市出身の48歳。宇治山田高3年夏に三重県大会準優勝。青学大では4度のリーグ優勝と2度の日本一を経験。大学日本代表にも選ばれた。96年ドラフト4位でダイエー(現ソフトバンク)に入団。プロ通算は11年間で164試合に登板し、19勝9敗1セーブ、防御率4・59。フロントを経て09年からコーチ。1~3軍の投手統括コーチ、1軍投手コーチなどを歴任した。著書に「魔改造はなぜ成功するのか」。1メートル77、右投げ右打ち。

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