来春選抜で母校“三度目の正直”なるか 「二刀流」高校時代の思い出 聖地で校歌が流れる日を

[ 2022年12月29日 08:00 ]

センバツ出場へ気合十分の石橋ナイン
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 三度目の正直、となるか。我が母校である栃木県立石橋高校が、来年3月の選抜甲子園での21世紀枠候補に選ばれた。候補入りは16、20年に続いて実に3度目。今秋は県大会ベスト4だったが、近年は常に好成績を残しているイメージだ。

 1987年度卒。もう25年以上前になるが、自分の石高時代は「二刀流」だった。吹奏楽部に所属しつつ、応援団員でもある。この2つ、高校野球のスタンド風景には欠かせない。自分は年によって両方を行ったり来たりしていた。

 普段の放課後は、トランペットを片手に吹奏楽部の部室を抜け出して応援団の練習へ。校歌や応援歌、栃木県民のうた、若い力、巨人の星、狙いうち…。専属の演者としてプッパカプ~♪とトランペットを吹いていた。同時に自分が応援の「リード」を担当する曲もあり、応援団としての練習も欠かさなかった。終われば部室に戻って今度は吹奏楽部の練習。まさに二刀流だった。

 当時、石高の野球部はお世辞にも強くはなかった。1回戦に勝てば万歳。甲子園などはほど遠く、県総合運動公園野球場のスタンドが「晴れ舞台」だった。自分は応援団員として詰め襟学ラン姿で大声を張り上げた年もあれば、吹奏楽部を指揮して演奏する側だった年もある。どちらのメンバーとしても変わらないのは、どの夏もとてつもなく暑かった、ということだ。蝉の声に負けないようにトランペットを吹き、力の限り声を出した。

 さて、来春選抜で三度目の正直なるか。候補は9校で、選ばれるのは3校。大甲子園のアルプススタンドで「二荒(ふたら)のいただき、残雪かすみ~♪」の石高の校歌が流れる日が来たら、まさに感無量だ。(記者コラム・鈴木 勝巳)

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2022年12月29日のニュース