井納 巨人移籍後初勝利 移籍2年目やっと「ファンの人から凄いことも言われたりしました」

[ 2022年8月7日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人3―2ヤクルト ( 2022年8月6日    神宮 )

<ヤ・巨>インタビューを終え笑顔でガッツポーズする井納(撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

 天然な言動から、DeNA時代には「ハマの宇宙人」の異名を取った巨人・井納。移籍2年目、通算11試合目で移籍後初勝利を挙げると、ヒーローインタビューでは思わず本音を漏らした。

 「巨人に来てから全く仕事をしていない。ファンの人からも凄いことも言われたりしましたけど、少しずつやって、やっと今日勝てたかなと思います」

 先発の直江が、5回先頭・赤羽の頭部に死球を当て、危険球退場。井納は緊急登板した高木の後、3番手で7回のマウンドへ上がった。2死後、中村に三塁内野安打を許したが、続く塩見を137キロのフォークで空振り三振。直後の8回にポランコの左犠飛で勝ち越すと「(同点なら)“次のイニングも行くぞ”と言われていたので、いかなくて済むかなというのが素直な気持ち(だった)」と、井納節をさく裂させた。

 通算50勝を挙げ、20年オフに2年総額2億円でFA移籍。原監督からは「先発ローテーションの一角として150~200イニング近く投げてもらう」と期待された。しかし、ここまで先発機会は一度。昨季は5試合に登板し、防御率14・40に終わった。今年6月22日のDeNA戦では登板直後の打者にストレートの四球を与えて降板。ラジオ解説を務めた元中日監督の谷繁元信氏に「野球人生が終わりに近づくような4球」と酷評された。

 それでも自宅では「パパを見たい」と5歳の長男にせがまれ、移籍前の好調時の映像を見返し、再昇格後は計2回を無失点。「ファンの人に許してもらえることではないですけどこのままやっていければ」。風雪に耐えた36歳の苦労人が、1カ月ぶりの3連勝、6カードぶりのカード勝ち越しを呼び込んだ。(花里 雄太)

続きを表示

この記事のフォト

2022年8月7日のニュース