広島・森下 極寒の中“春一番”150キロ 超速仕上げに佐々岡監督も称賛

[ 2022年2月21日 05:30 ]

シート打撃に登板し順調な仕上がりを見せた広島・森下(撮影・坂田 高浩)
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 広島・森下暢仁投手(24)が20日、今春初の実戦形式となるシート打撃に登板し、打者14人を安打性2本に抑える万全な仕上がりを披露した。寒さ厳しい中で今春最速の150キロを計測。同日に登板した大瀬良、九里の球速を大きく上回り、順調な調整をアピールした。

 この条件での「150キロ」に価値がある。グラウンドには終始強く冷たい風が吹きつけ、体感温度は気温13度よりもはるかに低かった。加えて今春初の実戦形式となる登板。力の制御が必要な状況だった中で、森下は大台をさらりと叩き出した。

 「しっかり準備をして投げられたので良かったなと思います」
 無走者の設定だった1巡目は打者7人を無安打。菊池涼を142キロカットボールで二ゴロ、石原は145キロ直球で左飛に抑えるなど押し込み、会心の当たりすら与えなかった。

 2巡目は先頭の大盛を除く打者6人に対して走者を背負った状況を設定。上本に左前打を許し、末包には唯一の失投だった高めカーブを右前に運ばれたものの、打者計14人に対して安打性2本のみ。「セットに入ってから(制球に)ばらつきがあった。そこの精度をもう少し上げていけたらなと思う」。今後はセットポジションでの投球を修正するなど、調整は最終段階へと近づいている。

 森下と調整をともにする先輩2人もシート打撃に初登板した。最速は大瀬良が142キロで九里が138キロ。厳しい寒さの中で球速が伸びなかっただけに森下の仕上がりの早さが際立ち、佐々岡監督も「3人とも細かい制球はこれから上げていくところだと思うけど、森下は150キロ出とったからね」と驚いた。

 26日の巨人戦(那覇)で今春初となる対外試合登板を予定。目標とする開幕投手は2月中に決まる見込みで、限られたアピール機会に向けて調整は順調に進んでいる。「変化球の精度がもう少し上がってきたらな…と思っている。そういうところ(セットポジションなど)を修正しながら、体のケアをしながらやっていきたいです」。気温が上がれば、より万全な森下にまた驚かされることになる。(河合 洋介)

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