広澤克実氏　左打者に有効な阪神・桐敷の2種類スライダー、鈴木は周囲の期待気にするな

練習試合   阪神3－1中日　※特別ルール （ 2022年2月20日    沖縄・宜野座 ）

広澤克実氏
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　【広澤克実CHECK】桐敷は即戦力として十分に期待できる。現時点で起用法は不透明。先発として考えているのであれば、スタミナ面はどうなのか…など適性をチェックするポイントはある。ただ、中継ぎであれば、間違いなく1軍クラスの投手。開幕1軍メンバー入りの条件で足りないものは経験だけだ。

　何より一番の武器はスライダー。スライダーは曲がり過ぎるとストライクが取れない。桐敷は曲がりの小さいスライダーでストライクを取れ、空振り狙いで曲がりを大きくすることもでき、2種類を投げ分けられる。

　近年、これだけのスライダーを投げられる左投手はチームにいなかったはず。特に左打者は攻略が困難だ。開幕1軍へ向けて先の条件＝経験値をクリアするため今後も1軍に帯同させ、いろいろな打者と対戦し、経験を積んでスキルアップしてほしい。

　一方、同じ新人の鈴木はまだまだ課題が多い。「ドラフト2位」や「背番号28」という周囲の期待に応えないといけないという気持ちが先行しているように見える。けん制のサイン見落としもあった。長い野球人生。今は指名順位などは忘れて、一つ一つの課題をクリアしていってほしい。（スポニチ本紙評論家）