ソフトB・千賀 エースの貫録159キロ&2回零封 ギータはスライダー称賛「壁に当たったみたいな変化」

[ 2022年2月21日 05:30 ]

紅白戦   紅組0-4白組 ※特別ルール ( 2022年2月20日    宮崎・アイビー )

初回を投げ終えグラブを叩きベンチに戻る千賀(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは宮崎春季キャンプ第5クール2日目の20日、最後の紅白戦を行った。開幕投手に決まっている千賀滉大投手(29)が今季実戦初登板し、球場表示で最速159キロをマーク。2回無失点と貫禄を見せた。対戦した柳田悠岐外野手(33)はスライダーを称賛。リニューアルしたシンカーにも手応えを示した。3月25日の日本ハムとの開幕戦へ順調に進んでいる。 

 場内がどよめいた。2回1死一、二塁。千賀が明石に投じた3球目。球場の球速表示は「159」だった。右腕は「球場の(スピード)ガンなんで、ウソ。絶対に出ていないです」と笑った。実際、チームの計測では156キロだったという。

 それでも今季の実戦初登板で150キロ台後半を出せるのは状態が良いからこそ。2回1安打無失点にまとめ、「ブルペンとマウンドの違いがあった。久しぶりに(打者に)投げてフォームのズレが分かったので、いい収穫だと思います」と話した。

 驚くのはスピードだけではない。2回、柳田との対戦では2ボールから膝元の沈むスライダーで空振りを奪った。主砲から「壁に当たったみたい(な変化)」と例えられ、恐れられた。結果は四球となり、千賀は「なかなか戦える人じゃなかったので、もったいなかった」と悔しがった。

 新たな武器も試した。昨年から取り組み、球速帯も変化量も変えているシンカーを積極的に投じ、「同じスピード帯のボールを放る必要はないと思っている。緩めたりして、ある程度できるのかな」と左打者との対戦の中で、手応えを得た。この日、代名詞のお化けフォークは1球にとどめ、「フォークが良くない時にシンカーがあれば、幅が広がる。もう少し改良できたら」と新たな決め球候補として、可能性を探っている。

 登板後はブルペンに向かい、再び投げ込み。フォームの課題と向き合い、「バッターが立って、(感覚に)違いがあった。そこに対しての良い反省点ができたので生かしたい」と、2月中の対外試合登板に向けてプランを練る。

 見据えるは3月25日、ビッグボスこと新庄監督率いる日本ハムとの開幕戦。3年ぶりの大役を背負うエースは「本番に向けてのカウントダウンが始まるので、一日一日を丁寧に宮崎の時間を過ごしたい」と視線を上げた。(福井 亮太)

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