広島・九里 最多勝では終わらん!投球フォーム改造、開幕投手も「意識してやりたい」

[ 2022年1月31日 05:30 ]

広島・九里
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 広島・九里亜蓮投手(30)が最多勝からの進化に自信をのぞかせた。30日はマツダスタジアムでの合同練習に初合流。既にブルペン入りし、100球程度の投球練習をこなしたと明かした。昨季13勝(9敗)を挙げ、初タイトルに輝いた右腕。改めて初の開幕投手に意欲を示し、投手キャプテンとしてさらなる飛躍を誓った。

 日南キャンプ出発を翌日に控えた30日、トリを飾るかのように昨季の最多勝右腕は本拠地での合同練習に参加した。今季さらなる飛躍を誓う九里。練習風景は見られなかったものの、いかに充実したオフを過ごしたか…は表情に見て取れた。

 「やることはしっかりやってきた。新しいことにも挑戦しているので、いいように入って行ければと思う」

 動作解析の専門家・手塚一志氏が主宰する「上達屋」と、広島市内のトレーニングジムでみっちり鍛え上げてきた。新たな挑戦とは投球フォームの改造。昨季挙げたキャリアハイの13勝に慢心することなく「安定して質のいい球を投げられるように」高みを目指す。

 「昨季は僕自身、満足のいく投球ができた試合は無かった。もっとレベルアップしないといけない。さらにいい結果を出せるようにという気持ちが強い」

 踏み出す足の歩幅を半歩狭め、腕の使い方や下半身の体重移動を工夫したという。「最初は戸惑ったけど、だいぶ違和感なく投げられるようになった」。既にブルペン入りし、捕手を座らせるなどして「100球ぐらい投げた時もあった」。30日も傾斜から約20球。仕上がりは順調だ。

 「去年の(大瀬良)大地とはタイプが全く違うと思うけど、コミュニケーションをしっかり取りながら、少しでもチームを引っ張っていけたらいい」

 新たに投手キャプテンを務める今季。投手陣をけん引する以上、自らに厳しいハードルを設定する。「昨季は投球回数を投げられなかったので、今季は最低でも160~170イニングを投げたい」。初の大役にも意欲満々だ。

 「先発投手なら目指すマウンド。チームで1人しか立てない場所なので、しっかりと意識してやりたい」

 昨季まで3年連続で務めた大瀬良と、森下が名乗りを上げる開幕投手。「3・25」DeNA戦(横浜)の先発を射止め、最多勝からの進化を、円熟の30歳が背中と数字で示す。(江尾 卓也)

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2022年1月31日のニュース