楽天 日本ハム自由契約の西川獲得で弱点埋める「スピード」加わる

[ 2021年12月23日 05:30 ]

日本ハムの西川遥輝
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 楽天は22日、日本ハムを自由契約となった西川遥輝外野手(29)を獲得したと発表した。チームは4年連続で盗塁数がリーグワースト。今季を含む4度の盗塁王に輝いている西川の獲得は、チームの弱点をピンポイントで補うことになる。9年ぶりのリーグ優勝を目指す来季のスピード面強化へ、欠かせないピースが加わった。

 楽天が待望のスピードスターと契約合意した。11月16日に日本ハムが「ノンテンダー(テンダーは提出、申請の意)」とすることを発表し、自由契約となってから36日。巨人も一時獲得に動く中、楽天を新天地に選んだ西川は、球団を通じて「心機一転、また一からやる気持ち。東北を熱く盛り上げたいと思う。イーグルスファンの皆さん、よろしくお願いいたします」とコメントした。

 石井一久GM兼監督の思惑がにじむ補強となった。チームの弱点はどこか。それを埋めるピースは――。そこにはまるのが西川だった。今季チーム盗塁数はわずか45。4年連続でリーグワーストを記録し、盗塁成功率・556も同ワーストだった。西川は今季を含む4度の盗塁王。通算311盗塁で歴代最高(300盗塁以上の選手)の成功率・847を誇る。まさにピンポイントの補強といえる。

 外野陣は打点王の島内、チーム打率トップの岡島、ゴールデングラブ賞の辰己と顔触れはそろっており、さらに今季3AでリーグMVPに輝いたマルモレホスも獲得した。ただ、新外国人選手は今季同様にコロナ禍で来日が遅れることも想定される。西川の獲得は戦力ダウンを最小限に食い止めるリスク管理にもつながる。

 既に今オフは手薄な右の代打をカバーする存在として前ソフトバンクの川島を獲得。さらに、育成選手ながら前ソフトバンクの釜元とも契約した。釜元も西川と同様にスピード面が期待される28歳。このほか浅村頼みだった長距離砲としては、米球界でもトップレベルの打球速度を誇るギッテンスとの交渉も大詰めを迎えている。ウイークポイントを次々と補強するこれらの活発な動きは来季、9年ぶりのリーグ優勝を果たすため。西川にとっては慣れ親しんだパ・リーグ。その足で杜の都を沸かせる。

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2021年12月23日のニュース