オリックス・吉田正「宇宙へ行くなら、もっと貯めないと」 4億円でサイン、新背番「7」で黄金時代つくる

[ 2021年12月23日 05:30 ]

<オリックス契約更改>契約更改を終え新背番号7を発表する吉田正(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 オリックス・吉田正尚外野手(28)が22日、大阪・舞洲の球団施設で交渉し、1億2000万円増の年俸4億円プラス出来高で契約を更改した。7年目までの4億円到達は史上7人目で、野手の7年目としては98年イチローの4億3000万円に次ぐ歴代2位。「1億円ちょっと上げていただいた。(実業家の前澤友作氏のように)宇宙へ行くなら、もっとためないと…うそです」と冗談交じりに喜んだ。

 終盤に右尺骨骨折で離脱しても貢献度は不変だ。110試合で打率・339、21本塁打、72打点。2年連続の首位打者、最高出塁率(・429)の2冠を獲得し、25年ぶりのリーグ優勝に尽力した。今夏の東京五輪でも不動の3番として金メダルに導いた。

 チームの顔として球団からの期待の表れが背番号7への変更だ。「福良GM、湊球団社長のOKも出まして感謝しています」。阪急時代には「世界の盗塁王」と称された福本豊が背負い、糸井が阪神へ移籍した17年以降は空白になっていた。継承が決まり、一段と表情が引き締まる。

 「最初は(イチローさんの)51番を…うそです。ハーパー(フィリーズ)やオルティス(元レッドソックス)が34で愛着があり、ずっと付けると思っていた。迷った中で、球団の歴史、大事にされてきた7番に。糸井さんにも連絡して喜んでくれました。また新しく、もう一度見つめ直して貢献したい」

 年明けには来田ら若手を連れ立って「チーム吉田正」として沖縄で合同自主トレに臨む。「目標はパ・リーグ連覇。常勝軍団へ1年だけではだめなので。そして、日本一。個人としてはケガなく1年戦い抜いた中でタイトルを。打撃3部門だけでなく1番を目指す」。新背番号7で新時代を開く決意だ。(湯澤 涼)

 《両足首手術していた》吉田正は両足首を手術していたことを明かした。今季途中に違和感を覚えたといい、8日に神戸市内の病院で「両足関節鏡視下三角骨摘出手術」を受けた。「右足首の感覚が良くなかった。プレーできないほどではなかったのでオフに…と思っていた」と説明。術後の経過は良好で、「内視鏡ですし、原因の骨を取るだけですから」と順調な回復を強調した。

 《23年国内FA権取得、来オフに大型契約も》吉田正は今回の交渉の席では複数年契約については話題に上がらず単年で契約を更新した一方、順調なら23年に国内FA権を取得することから来年オフは球団が大型の複数年契約を提示する可能性がある。幼少時からバリー・ボンズ、ケン・グリフィーらに夢中になるなどメジャー志向は強い。早期メジャー挑戦にはポスティングシステムの利用しかなく、今後の動向が注目される。

続きを表示

2021年12月23日のニュース