DeNA・牧、初の2打席連発!球団新人3人目の20号到達、白熱新人王争い追い込み

[ 2021年10月1日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA7―6ヤクルト ( 2021年9月30日    神宮 )

<ヤ・D>3回、21号ソロを放ちベースを回る牧(撮影・島崎 忠彦)
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 DeNAの牧秀悟内野手(23)が30日、ヤクルト戦で自身初の1試合2発、2打席連発となる20号、21号を放った。初回は先制、3回は一時勝ち越しのソロ。球団では03年の村田修一(現巨人野手総合コーチ)以来18年ぶり史上3人目の新人20号到達となった。首位ヤクルト戦での連勝に貢献し、新人王争いでも最後の追い込みに入った。

 またも球団史にその名前を残した。連夜の新人メモリアル。牧がしるしたのは、豪快なアーチによる本塁打の数だった。

 「打った瞬間、いい感触でホームランになってよかった」。そう振り返るのは初回2死。カウント2―2から外角131キロスライダーを、バックスクリーン左へ先制20号を運んだ。球団の新人20本塁打は59年・桑田武(31本)、03年・村田修一(25本)に続く球団史上3人目。でもこれで終わらないのが牧だ。同点の3回2死、またカウント2―2から今度は126キロカーブに反応。初回と同じような場所へ2打席連発の21号だ。

 「前の打席のように簡単に追い込まれたけど、半速球にうまく反応できた」。1本目と同様、追い込まれてから直球に合わせ、強いスイングを心掛けながら変化球を打った。この対応力が新人らしからぬ打撃を支えている。三浦監督も「相手に研究されても、さらに上を行く。対応力が凄い。想像をはるかに超えた打撃をしてくれている」と大絶賛した。

 その牧の対応力の裏には、飽くなき探究心がある。横須賀の「青星寮」から本拠地・横浜スタジアムに向かうときは、同学年の捕手・山本の車に同乗。道すがら捕手目線の配球を教わり、打席での読みに役立てている。球場への通勤時間も貴重な研究の時間なのだ。

 前日には59年・桑田武の球団シーズン新人最多安打記録(117本)を更新する今季118安打目をマーク。野球の歴史には疎いが「さすがに桑田さんの名前は覚えました」と話す。その偉大なOBたちに続く球団史上3人目の20本塁打。先輩の佐野からも「10本台と20本台は違う」と言われ、意識していただけに「20本打ててよかった」と笑顔をのぞかせた。

 これで新人王争いに急浮上なら、チームも首位・ヤクルトに連勝。残り19試合。成長し続けるルーキーから目が離せない。(秋村 誠人)

 ≪阪神・佐藤輝に2差≫牧(D)が20、21号を放ち自身初のマルチ本塁打。新人の20本塁打以上は18人目。球団では新人最多記録となる59年桑田武(当時大洋)の31本、03年村田修一(当時横浜)の25本に次ぎ3人目となった。また、今季は佐藤輝(神)も23本。同一年に複数の新人が20本塁打以上は、81年の原辰徳(巨=22本)、石毛宏典(西=21本)以来史上5組目。同一リーグでは58年長嶋茂雄(巨=29本)、森徹(中=23本)以来63年ぶり3組目だ。

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