200号のオリックス・T―岡田 意地でもロッテにV渡さん! 引退の西浦に「優勝プレゼントしたい」

[ 2021年9月29日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス5-2ロッテ ( 2021年9月28日    ZOZOマリン )

<ロ・オ20>4回2死一、三塁、逆転の右越え3ランを放ったT-岡田は通算200号を達成しボードを掲げる(撮影・尾崎 有希)
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 負ければ自力優勝の可能性が消滅する正念場。オリックスのT―岡田が節目の200号でチームの危機を救い、ロッテの優勝マジック点灯を阻止した。

 「チームの勝ちにつながったのがうれしい。どんな形でもつなぎたかった。最高の結果になってよかった」

 値千金の14号逆転3ランは1点を先制された直後の4回2死一、三塁で生まれた。石川の初球、内角カットボールを完璧に捉えた一打は右翼席中段まで届いた。プロ野球111人目、球団では97年の藤井康雄以来7人目で、オリックスとなった89年以降の入団では初到達。「ここまで育ててくれた球団に感謝したい」と頭を下げた。

 守備でも存在感を示した。6回無死三塁で、レアードの飛球をフェンスにしがみつくようにジャンプして好捕。犠飛にはなったが、傷口を広げなかった。「下手なりに頑張った結果。飛び込んだら(グラブにボールが)入ってくれた」と冗談交じりに笑った。

 屈辱を忘れはしない。ソフトバンクと優勝を争った14年は9月24日に2位でマジック7を点灯させたが、勝率2厘差でかわされた。「あの時は自分のことで、いっぱいいっぱいで疲労感が半端なかった。今は気負わずできている」。7年前の経験を生かす時がきた。

 負けられない理由も増えた。この日、難病を患い22歳の若さで現役引退する西浦がウエスタン・リーグ広島戦で最後の試合に臨んだ。「彼の分も気持ちを持って。優勝をプレゼントしたい」と誓いを新たにした。2連勝で首位と2差。「一戦一戦全力で頑張るだけ」。16年目のベテランが逆転Vへの号砲を鳴らした。 (湯澤 涼)

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2021年9月29日のニュース